高麗人参エキスの市場規模が拡大、5年後は4千億円に成長見込み...漢方薬ブームが牽引

高麗人参エキスの市場規模が2026年に3590万ドル(約4千億円)に達することが分かった。

株式会社グローバルインフォメーションは、市場調査レポート「高麗人参エキスの世界市場:用途(医薬品、食品・飲料、栄養補助食品、化粧品・パーソナルケア)、形状(粉末・液体)、地域別 – 業界分析および予測( 2020年〜2026年)」(KBV Research)を発行した。

同社によると、高麗人参エキスの市場規模は、2020年〜2026年にCAGR9.4%で成長し、2026年には3590万米ドルに達すると予想されているという。高麗人参エキスは、アダプトゲン植物である高麗人参から抽出されている。

そのため、高麗人参エキスは一般的にアダプトゲンとして知られている。この植物由来のエキスは、物理的、化学的、生物学的ストレスに有用で、一般的な活力を向上させまる。さらに、高麗人参の根には、サリチル酸、p-クマール酸、フェノール酸のマルトール、バニリン酸などの高い生理活性化合物が含まれていることが知られている。

高麗人参は、多肉質の根と緑色の楕円形の葉を持つ植物として認識されている、漢方薬の一種だ。この、抗炎症作用、抗がん作用、抗酸化作用から、これらの抽出物の需要が高まっている。

東洋的・アジア的な風味を好む消費者や、中国の漢方薬の需要が増加していることが、今後数年間の市場の成長を牽引すると予想される。高麗人参の根には、ジンセノサイドと呼ばれるユニークなサポニンが含まれている。このサポニンは、抗酸化作用、降圧作用、インスリン抵抗性低下作用、免疫調整作用、抗腫瘍作用、化学的保護作用、抗糖尿病作用、植物性エストロゲン作用など、健康に有益な作用を多く有している。高麗人参エキスは、その加工方法により、紅参、生参、白参に分類される。

高麗人参は、北米や中国、ブータン、韓国などの東アジアで多く栽培されており、その治療効果は広く利用されている。また、高麗人参の抽出物には抗炎症作用や抗酸化作用があるため、認知機能の改善や炎症を防ぐ薬としても使用されている。健康食品市場は世界的に拡大傾向にありますが、中でも高麗人参市場は成長の見込みがあると考えられている。

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