新型コロナワクチン〉7月から64歳以下開始、集団接種は10日から 大規模センター受け入れに余裕、申請呼び掛け 上越市

 上越市は29日、64歳以下の市民へ向けた新型コロナワクチン接種について市役所で記者説明会を開き、概要や今後の予定などを発表した。市は、企業等対象の大規模接種センターでの職域接種の受け入れに余裕があり、市の集団接種に比べ開始が早いことから、「お勤めの方とその家族を含め、センターでの接種を検討し、申請いただきたい」と呼び掛けた。

 市によると、接種対象となる16~64歳の市民は10万9400人。接種区分ごとでは、集団接種が3万2000人、大規模接種センター(職域接種)が3万5200人、往診を含む個別接種が2万6400人、接種済みが4500人、接種希望なしが1万1300人と見込んでいる。

市内7カ所の公共施設で土日に集団接種が行われる(高田城址公園オーレンプラザ会場での高齢者接種の様子。上越市提供写真

 接種券などは22日と28日に対象者へ個別に発送。集団・職域接種に先行し、22日からは69カ所の医療機関で個別接種が始まっている。

 集団接種は年齢によって開始時期が異なる。16~22歳は7月10、17、18日に第1回の接種を実施。学生を含むことから、2回目を含め夏休み期間中の完了を目指す。

 23~64歳は7月24日から開始予定。高齢者の集団接種と同様、市への連絡は不要。接種予定日の約1週間前に案内を発送し、会場や日時を指定して通知する。土日会場は公共施設など7カ所。平日会場(上越休日・夜間診療所)は事前の割り振りは行わず、土日会場からの日程変更に対応する。

 12~15歳はかかりつけ等の医療機関での個別接種として対応。7月5日から、市が委託した28カ所の医療機関を会場に開始する。夏休み期間を中心に9月末まで実施。その後は12歳の年齢到達者に対し随時接種を行う。

 職域接種を行う大規模接種センター(県設置、ユートピアくびき希望館)は7月3日から接種を開始する。市は事前に市内企業など約5000団体に職域接種の案内を通知。28日現在、89団体から申請があり、市外出身の勤務者や家族を含む5125人が接種を予定している。ワクチン(米モデルナ社製)の供給は、県から国への申請が済んでいるため確保されているという。

 市は職域接種に関し、当初締め切りの30日以降も申請を随時受け付ける考え。23~64歳市民の集団接種に比べて開始時期が20日以上も早いことから、大規模接種センターでの積極的な接種の検討を呼び掛けている。

◇2回目接種済み68・7% 65歳以上高齢者

 65歳以上の高齢者の接種状況は27日現在、1回目接種済みが5万5451人(接種希望高齢者の94・3%)、2回目接種済みは4万405人(同68・7%)となっている。

64歳以下のワクチン接種について発表する上越市の大山仁健康子育て部長(中央)、田中靖子健康づくり推進課長(左)、大瀧早苗ワクチン接種事務室長(29日、市役所)

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