新型コロナワクチン 65歳以上1日から個別接種 糸魚川市 集団接種に加え市内13医院で

 糸魚川市は65歳以上の高齢者を対象とした新型コロナウイルスワクチン接種(2回接種)を7月末までに完了できるよう、予約受け付けや医療機関の接種体制を整えて接種率向上を図る。

 65歳以上の高齢者は約1万6500人。5月30日現在、高齢者全体の1回目の接種率は11・2%。

 市は85歳以上を対象に4月5日から接種券の発送、予約を始め、同20日から接種を開始した。現在70歳以上の接種券発送が順次進み、今月7日の週で65~69歳を対象に発送が終わる予定。

 接種は市内2カ所での集団接種に加えて、1日から各かかりつけ医(市内13医療機関)で個別接種が始まる。集団接種の枠は糸魚川総合病院が平日午前と午後で1日135人。能生国民健康保険診療所は5月31日から、平日午後60人、日曜午前と午後で120人まで接種枠を広げた。

市予約センターのコールスタッフがきめ細かい応対で集団接種の電話予約を受け付けている(いといがわテレワークオフィス「thread」)

◇集団接種枠拡大を調整

 同市は接種会場を医療機関とすることで安全性の高さを守る。一方で医療従事者への負担が懸念される。若い年代はかかりつけ医がいない状況が見込まれることや、個別接種による各医院の負担を増やさないために市は今後、薬剤師会など各関係機関と連携して、集団接種枠の拡大を調整していくとしている。

事前の予約を経て順次接種を受ける市内高齢者。集団接種会場の一つ、糸魚川総合病院(同病院提供)

 市ワクチン接種推進室によると、接種券が発送された70歳以上の集団接種における予約率は5月末で約4割。予約手段は市開設の予約センターへの電話予約とネット予約があり、新たにはがきでの予約受け付けを加えた。予約センターの受付時間延長も検討している。同推進室は「市内感染者も出ていて不安もあると思うが、ワクチン接種は受けられるので焦らずきちんと予約をして接種していただきたい」と呼び掛けている。

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