〈動画あり〉シーズン控え連携確認 県消防防災航空隊、上越地域消防局 関川で救助訓練

 水の事故が増える夏のレジャーシーズンを見据え、県消防防災航空隊と上越地域消防局による水難救助訓練が29日、上越市塩屋の関川左岸で行われた。救助艇やヘリコプターによる救助、搬送の連携などを確認した。

 毎年この時季、水難救助の知識や技術、資機材の取り扱いを学び、上越消防署の水難救助隊と県消防防災航空隊の連携強化を目的に合同で行っている。

 訓練は、通行人から増水した関川の中で救助を求めている人がいると通報があったとの想定。水難救助隊が救助艇で向かい、2人を保護。うち1人を県消防防災航空隊の消防防災ヘリが引き上げ、上越地域消防局のヘリポートへ搬送。待機していた救急車へ引き渡した。

消防防災ヘリによる要救助者の引き上げなど、水難救助での連携を確認(29日午前10時5分ごろ、上越市塩屋の関川で)

 上越消防署によると、昨年の水難事故は5件、うち4件で救助活動を実施。内容は海上でのプレジャーボート漂流や用水路、河川への転落など。

 水難救助隊の中村俊広隊長は「水難救助はスピードが重要。われわれのみでの活動は限られる中、航空隊との連携をしっかり確認できた」と手応え。一方で「出水期で急な雨や河川での増水が懸念され、全国ではすでに死亡事故も発生している。普段知っている場所も、急な雨で変わってしまう。天気予報の確認や周りの人と協力して備えてほしい」と呼び掛けた。

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