WEC世界耐久選手権のLMGTEアマクラスに参戦しているケッセル・レーシングが7月16~18日にイタリア、モンツァ・サーキットで行われる今季第3戦モンツァ6時間レースへのエントリーを取り下げたことで、同ラウンドに出場するマシンは4クラス合計37台となった。
木村武史率いるCARGUY Racingがバックグラウンドにつき、木村とミケル・イェンセン、デビッド・フマネッリの3名がドライブする57号車フェラーリ488 GTE Evoでポルトガル戦に続く今季2度目のレースを行う予定だったケッセル・レーシングが「物流関係の問題」から次戦モンツァを欠場することになった。
日本のCARGUY Racingは今季のスーパーGT GT300クラスにも参戦中。同シリーズの次戦はモンツァ6時間レースと同じ7月16~18日の週末にツインリンクもてぎで行われる予定だ。
ケッセル・レーシングはWECの開幕ラウンドとなったスパ6時間レースをスキップし、アルガルベ・サーキットで開催された第2戦ポルティマオから今季の世界選手権に参戦を開始した。このスイスのチームは木村/イェンセン/スコット・アンドリューのトリオで8時間レースを戦い、GTEアマクラス5位入賞を果たしている。
ケッセル/カーガイが“世界三大レース”のひとつであり、シリーズのハイライトでもあるル・マン24時間レースの“前哨戦”に位置づけられるモンツァ・ラウンドへの出場を見送ったことで、WECイタリア大会のエントリーリストに並ぶマシンの数は37台へと減少した。
■グリッケンハウスのドライバーラインアップが判明
この変更にあわせて更新されたエントリーリストには、最高峰カテゴリーのハイパーカークラスでTOYOTA GAZOO Racingとアルピーヌ・エンデュランス・エルフ・マットミュートに対抗する、スクーデリア・キャメロン・グリッケンハウスの2台のSCG 007 LMHをドライブするクルーの名前も反映された。
ライアン・ブリスコーは、ロマン・デュマとリチャード・ウエストブルックとともにポルティマオでSCGの最初の1台をドライブしたが、次戦モンツァではアメリカンチームの下でレースに参加しない。
一方、引き続き709号車SCG 007 LMHをドライブするデュマとウエストブルックの両名は、ニュルブルクリンク24時間レースなどでSCGチームを代表するドライバーのひとりであるフランク・マイルーとマシンを共有する。
モンツァでデビューする同チーム2台目のマシン708号車にはピポ・デラーニとオリビエ・プラ、そして昨シーズンのWECでレベリオン・レーシングのLMP1マシンを駆り2勝を挙げたグスタボ・メネゼスの計3名が搭乗予定だ。
■ル・マンで2度優勝のトニ・バイランダーがAmクラスでフェラーリをドライブ
この他、GTEアマクラスに登場するAFコルセの61号車フェラーリ488 GTE Evoのラインナップに、2度のル・マンGTEプロクラスウイナーであるトニ・バイランダーが加わった。
LMP2クラスではシルバーレーティング・ドライバーであるマテイ・コノプカが、ARCブラティスラバナからWECデビューを果たす予定だ。彼はオリバー・ウェッブと自身の父親であるミロスラフ・コノプカと44号車リジェJS P217・ギブソンをシェアする。
コノプカJr.はランボルギーニ・スーパートロフェオやクレベンティック24Hシリーズ、TCRイースタン・ヨーロッパなどで実績を積み、これらのレースでスロバキアチームを代表してきた。
■2021年WEC第3戦モンツァ エントリーリスト(6月28日付)
Pos. No. Class Team Car Driver Tyre
1
7
HYPERCAR
トヨタ・ガズー・レーシング
トヨタGR010ハイブリッド
M.コンウェイ
小林可夢偉
J-M.ロペス
MI
2
8
HYPERCAR
トヨタ・ガズー・レーシング
トヨタGR010ハイブリッド
S.ブエミ
中嶋一貴
B.ハートレー
MI
3
36
HYPERCAR
アルピーヌ・エルフ・マットミュート
アルピーヌA480・ギブソン
A.ネグラオ
N.ラピエール
M.バキシビエール
MI
4
708
HYPERCAR
グリッケンハウス・レーシング
グリッケンハウス007 LMH
L.F.デラーニ
G.メネゼス
O.プラ
MI
5
709
HYPERCAR
グリッケンハウス・レーシング
グリッケンハウス007 LMH
R.デュマ
F.マイルー
R.ウエストブルック
MI
6
1
LMP2
リシャール・ミル・レーシング・チーム
オレカ07・ギブソン
T.カルデロン
S.フローシュ
GY
7
20
LMP2 ProAm
ハイクラス・レーシング
オレカ07・ギブソン
J.マグヌッセン
A.フィヨルドバッハ
D.アンデルセン
GY
8
21
LMP2 ProAm
ドラゴンスピードUSA
オレカ07・ギブソン
H.ヘドマン
J-P.モントーヤ
B.ハンリー
GY
9
22
LMP2
ユナイテッド・オートスポーツUSA
オレカ07・ギブソン
P.ハンソン
F.シェーラー
F.アルバカーキ
GY
10
28
LMP2
JOTA
オレカ07・ギブソン
S.ゲラエル
S.バンドーン
T.ブロンクビスト
GY
11
29
LMP2 ProAm
レーシング・チーム・ネーデルランド
オレカ07・ギブソン
F.バン・イアード
G.バン・デル・ガルデ
J.バン・ウィタート
GY
12
31
LMP2
チームWRT
オレカ07・ギブソン
R.フラインス
F.ハプスブルク
C.ミレッシ
GY
13
34
LMP2
インターユーロポル・コンペティション
オレカ07・ギブソン
J.スミエコウスキー
R.バン・デル・ザンデ
A.ブランドル
GY
14
38
LMP2
JOTA
オレカ07・ギブソン
R.ゴンザレス
A.F.ダ・コスタ
A.デビッドソン
GY
15
44
LMP2 ProAm
ARCブラティスラバ
リジェJS P217・ギブソン
M.コノプカ
O.ウェッブ
M.コノプカ
GY
16
70
LMP2 ProAm
リアルチーム・レーシング
オレカ07・ギブソン
E.ガルシア
L.デュバル
N.ナト
GY
17
82
LMP2
リシ・コンペティツィオーネ
オレカ07・ギブソン
R.カレン
O.ジャービス
F.ナッセ
GY
18
51
LMGTE Pro
AFコルセ
フェラーリ488 GTE Evo
A.ピエール・グイディ
J.カラド
MI
19
52
LMGTE Pro
AFコルセ
フェラーリ488 GTE Evo
D.セラ
M.モリーナ
MI
20
91
LMGTE Pro
ポルシェGTチーム
ポルシェ911 RSR-19
G.ブルーニ
R.リエツ
MI
21
92
LMGTE Pro
ポルシェGTチーム
ポルシェ911 RSR-19
K.エストーレ
N.ジャニ
MI
22
33
LMGTE Am
TFスポーツ
アストンマーティン・
バンテージAMR
B.キーティング
D.ペレイラ
F.フラガ
MI
23
46
LMGTE Am
チーム・プロジェクト1
ポルシェ911 RSR-19
D.オルセン
A.ブハルト
A.ジェフェリーズ
MI
24
47
LMGTE Am
チェティラー・レーシング
フェラーリ488 GTE Evo
R.ラコルテ
G.セルナジョット
A.フォコ
MI
25
54
LMGTE Am
AFコルセ
フェラーリ488 GTE Evo
T.フロー
F.カステラッチ
G.フィジケラ
MI
26
56
LMGTE Am
チーム・プロジェクト1
ポルシェ911 RSR-19
E.ペルフェッティ
M.カイローリ
R.ペーラ
MI
27
60
LMGTE Am
アイアン・リンクス
フェラーリ488 GTE Evo
C.スキアヴォーニ
A.ピッチーニ
M.クレッソーニ
MI
28
61
LMGTE Am
AFコルセ
フェラーリ488 GTE Evo
C.ウルリッヒ
S.マン
T.バイランダー
MI
29
71
LMGTE Am
インセプション・レーシング
フェラーリ488 GTE Evo
B.アイリーブ
O.ミルロイ
B.バーニコート
MI
30
77
LMGTE Am
デンプシー・プロトン・レーシング
ポルシェ911 RSR-19
C.リード
J.エバンス
M.キャンベル
MI
31
83
LMGTE Am
AFコルセ
フェラーリ488 GTE Evo
F.ペロード
N.ニールセン
A.ロベラ
MI
32
85
LMGTE Am
アイアン・リンクス
フェラーリ488 GTE Evo
R.フレイ
K.レッグ
M.ゴスナー
MI
33
86
LMGTE Am
GRレーシング
ポルシェ911 RSR-19
M.ウェインライト
B.バーカー
T.ギャンブル
MI
34
88
LMGTE Am
デンプシー・プロトン・レーシング
ポルシェ911 RSR-19
A.ハリアント
M.ゼーフリート
A.ピカリエッロ
MI
35
98
LMGTE Am
アストンマーティン・レーシング
アストンマーティン・
バンテージAMR
P.ダラ・ラナ
A.ファーフス
M.ゴメス
MI
36
388
LMGTE Am
リナルディ・レーシング
フェラーリ488 GTE Evo
P.エーレ
C.フック
J.ブリークモレン
MI
37
777
LMGTE Am
Dステーション・レーシング
アストンマーティン・
バンテージAMR
星野敏
藤井誠暢
A.ワトソン
MI