コロナ禍のホテル業界が期待をかける韓国発のトレンド「ホカンス」とは

「最後の晩餐」を再現したアフタヌーンティー

コロナ禍でホテル業界も大きく変化しており、憧れのホテル暮らしを可能にする長期滞在やサブスクプランが各社から登場し、完売が相次ぐほどの人気を博している。

そんな中、次の一手として業界の期待を集めているのが、近ごろ話題の〝ホカンス〟だ。

「ホテル+バカンスの造語で、ホテルに滞在してバカンス気分を味わうという韓国発のトレンド。旅行できない昨今、日本でもブームの兆しで、4月にホテルニューオータニがイチ早くホカンス宿泊プランを打ち出すなど盛り上がりを見せており、なかでもおこもりホテルとして人気なのがメズム東京です」(ホテルジャーナリスト)。

昨年4月の緊急事態宣言下に開業した「メズム東京、オートグラフ コレクション」(東京・港区)は、JR東日本グループの日本ホテルが世界最大のホテルチェーン、米マリオット・インターナショナルと初提携したホテル。ベイエリアの眺望と浜離宮恩賜庭園の緑や隅田川の流れが、都会にいながらにしてリゾート気分になれると評判だ。

「7月から客室のバルコニーで食前酒とオードブルを楽しめる宿泊プランや、レオナルド・ダ・ヴィンチの名作「最後の晩餐」の世界観を再現したアフタヌーンティーも開始するので、さらにバカンス気分を満喫していただけます」(同ホテル広報・ジェーキンス沙織氏)

その他「ホテル インターコンチネンタル 東京ベイ」(東京・港区)はウオータータクシーを貸し切り東京湾をクルージングできる宿泊プラン、「シェラトン・グランデ・トーキョーベイ・ホテル」(千葉・浦安市)では「シェラトン・ワイキキ」とコラボした同ホテル初のハワイアンフェアで、それぞれホカンス需要に対応。

昨年10月からスタートした霧の庭園演出「東京雲海」が話題の「ホテル椿山荘東京」(東京・文京区)でも、夏の期間はミストの噴射量を通常より20%増量。涼しい霧に包まれながら、都心とは思えない緑豊かな絶景を体験できる。

今年の夏休みは〝ホカンス〟がトレンドとなりそうだ。

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