エンゼルス・大谷が聖地初登板も自己ワースト7失点 今季最短2/3回でKO

ヤンキースに打ち込まれた大谷(ロイター=USA-TODAY)

エンゼルスの大谷翔平投手(26)は30日(日本時間1日)に敵地ニューヨークでのヤンキース戦にメジャーでは初の「1番・投手」のリアル二刀流で出場し、初回を投げ切ることができず今季最短の2/3回を2安打7失点、1三振5四死球でKOされ、4勝目を逃がした。打者9人に41球投げ、ストライクは20球だった。7失点は自己ワーストで防御率は2・58から3・60に落ちた。打者では1打数無安打で、自身初の4試合連続本塁打はならなかった。

メジャー4年目で初となるヤンキー・スタジアムのマウンド。2点のリードをもらって上がった。先発投手が1~5番で出場するのは1933年10月1日に「3番・投手」で出場したベーブ・ルース以来、2人目というメモリアルの登板だったが、厳しい洗礼にあった。

相手はメジャー屈指の強打線。やはり意識したのだろう。先頭ラメーヒューは四球、続くボイトも歩かせた。サンチェスの初球が捕逸になり結局四球となっていきなり無死満塁だ。外角低めのスライダーに厳しい判定もあったが、ボールの抑えが効かなかった。

4番スタントンはカウント1―2から外角低めのスライダーをバットの先で拾われて左前に落とされて1点目を失った。続くトーレスにカウント2―1からスライダーを左前に落とされて同点とされた。

6番オドルはスプリットで空振り三振。7番アンドゥハーはスプリットでバットをへし折り三ゴロ。打球がボテボテだったため、三塁走者が生還して3―2と勝ち越された。

続く8番フレージャーを2球で追い込んだもの3球目のスプリットが抜けてまさかの死球で満塁。続くガードナーをストレートで押し出し四球としたところで降板を告げられ、外野守備に就くことなくそのまま退いた。救援した投手がルメーヒューに走者一掃の二塁打を打たれて7失点となった。

初回先頭で「ショウヘイ オオタニ」とコールされると敵地の観客席から拍手が起こった。厳しいニューヨークのファンに認められた瞬間だ。相手右腕は右腕ヘルマン。フルカウントからの6球目、外角の91・6マイル(約147キロ)の直球をすくい上げるも高々と上がった打球は中堅手ガードナーのグラブに納まった。

ニューヨークでの3戦連発、自身初の4戦連発が期待されたが2打席目は回ってこなかった。今季9度目の二刀流出場で1打席で終わったのは初めてだ。この悔しさは1日(同2日)に晴らす。

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