エンゼルス・大谷が聖地初登板で大乱調 自己ワーストの7失点で今季最短2/3回でKOも勝敗付かず

降板後、ベンチでマドン監督(中)と話す大谷(右)(ロイター=USA TODAY Sports)

エンゼルスの大谷翔平投手(26)は30日(日本時間1日)に敵地ニューヨークでのヤンキース戦にメジャーでは初の「1番・投手」のリアル二刀流で出場した。今季最短の2/3回を2安打7失点、1三振5四死球でKOされたが、勝敗は付かなかった。打者9人に41球投げ、ストライクは20球だった。直球の最速は99・3マイル(約160キロ)。7失点は自己ワーストで防御率は2・58から3・60に落ちた。打者では1打数無安打で、自身初の4試合連続本塁打はならなかった。チームは9回に一挙7点を奪って11―8で大逆転勝ちした。

味方打線に2点を先制して初回のマウンドに上がったが、いきなりの大乱調だった。先頭ラメーヒュー、ボイト、サンチェスといきなり3者連続四球。直球は高めに抜けたかと思えば、ワンバウンドすれすれ。外角へのスライダーは球審の手が上がらなかった。

4番スタントンはカウント1―2から外角の甘いスライダーをバットの先で拾われて左前適時打。続くトーレスにカウント2―1からスライダーを左前に落とされて同点とされた。

6番オドルはスプリットで空振り三振に仕留めて初めてのアウトを取った。7番アンドゥハーはスプリットでバットをへし折り三ゴロ。ボテボテだったため、三塁手レンドンは併殺をあきらめて一塁へ送球。この間に三塁走者が生還して3―2と逆転を許した。

続く8番フレージャーに死球を与えて再び満塁。続くガードナーを押し出し四球としたところで降板を告げられ、外野守備に就くことなくそのまま退いた。2番手のスレイガーズがルメーヒューに走者一掃の二塁打を打たれて計7失点となった。メジャー4年目で初めて上がった聖地ヤンキー・スタジアムは苦い結果となった。

打者では初回先頭で相手先発の右腕ヘルマンと対戦。フルカウントからの6球目、外角の91・6マイル(約147キロ)の直球をすくい上げるも高々と上がった打球は中飛に終わった。

ファンが期待した三振の山を築く快投も、自身初の4戦連発も果たすことはできなかった。しかし、チームが大逆転で勝ったことは救い。この悔しさは1日(同2日)にバットで晴らす。

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