「つの未来学」魅力探る 都農中キャリア教育

二酸化炭素排出抑制のためのプロジェクトチームを立ち上げた都農中の2年生ら

 都農町の都農中(黒木倫徳校長、228人)は、町の魅力と課題を探るキャリア教育「つの未来学」を進めている。生徒が起業家らとの交流を通して町の課題解決のアイデアを磨き、行政に提案するなどして積極的にまちづくりに参加する。
 「つの未来学」は町キャリア教育支援センターの実務を受託する町内企業「イツノマ」(中川敬文社長)が運営を担当。全学年の総合的な学習の時間を使った授業に加え、オンラインで日常的にコミュニケーションを取る。
 2年生はこれまでの授業で、持続可能な開発目標(SDGs)について学習。気候変動の原因とされる二酸化炭素排出を抑制する方法として「プラスチック削減」「サーキュラーエコノミー(循環型経済)」「緑を増やす」の3テーマに対して計300個の解決案を考えてきた。
 6月25日の授業では投票で10案を選出し、それぞれ実践に移すプロジェクトチームを立ち上げた。チームは学級の垣根を越えて希望者同士で構成。「動物のふんで肥料作り」「多彩な草花の撮影スポットをつくる」などの実現を目指して活発に意見を出し合った。赤尾春香さん(14)は「先生ではなく生徒がプロジェクトを進める点が面白い。皆で協力して、町の人が喜んでくれることを頑張りたい」と話していた。
 同日は3年生も授業を受けた。SDGsの概要を学んだり、町内起業家らとの交流に備えて町内で起業することへの印象を語り合ったりした。

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