映画『ライトハウス』デフォー、パティンソンに殴りかかる本編特別映像解禁!

謎めいた孤島にやって来た“2人の灯台守”たちが外界から遮断され、徐々に狂気と幻想に侵されていく――人間の極限状態を恐ろしくも美しい映像で描いた本作。北米ではA24の配給で公開され、わずか8スクリーンでスタートしたミニシアター系の映画としては異例の興行収入1,000万ドル以上の大ヒット。 長らく日本での公開も待たれていた本作の監督を務めるのは、長編デビュー作『ウィッチ』がサンダンス映画祭で圧倒的高評価を受け、一躍スター監督へと躍進したハリウッド屈指の才能、ロバート・エガース。そして、少しずつ狂気の世界に足を踏み入れていく2人の灯台守を演じるのは最新シリーズの『バットマン』の主演に決定し、2020年に公開し大ヒットしたクリストファー・ノーラン監督『TENET テネット』で人気が爆発したロバート・パティンソンと、言わずとしれた世界の名優ウィレム・デフォー。実力と人気を兼ね備えた2大スターがW主演を務めている。 古くから受け継がれる言い伝えを真摯に守るベテランの灯台守トーマス(ウィレム・デフォー)と、問題のある過去を捨て、新たなスタートを切ろうとしている若者ウィンズロー(ロバート・パティンソン)。そりが合わずに初日から衝突を繰り返す二人だけの食卓シーンから本映像は始まる。

「気が狂って、人魚について話し始めた、悪い前兆だ」自身の前任者について質問したウィンズロー(ロバート・パティンソン)に、トーマス(ウィレム・デフォー)は、少しずつ答え始める。「最後は“鶏の歯”ほどの理性も残っちゃいなかった。灯りの中に魔法が宿ると信じてやがった」そして、船乗りの守り神と言い伝えられる「“守護聖人 聖エルモが“火を放ったんだ”ってな」と、うやうやしく明かすが「ホラ話だ」とウィンズローは相手にしない。そんな彼を見て呆れたトーマスは「カモメを威嚇してたな、手出しするな」「海鳥殺しは不吉だ」と彼を戒めるが「またホラ話か」と全く聞く耳を持とうとしない彼に怒りが爆発、殴ってもその気持ちはおさまらず、しばらく呆然と我を失ってしまう。 「デフォーには、非常に具体的な指示でも取り込むことができる不思議な能力があります。最初の文の3行目の2番目の単語を少し速くしてから、全体を半分のトーンに落とすように頼むと、彼は正確にそれを実行します」とエガース監督も絶賛。デフォーにしかできない、迫真の“怒り”の演技に目が離せなくなるシーンを捉えたものとなっている。 1801年にイギリス・ウェールズで実際に起きた事件がベースになっている本作。より人間の感情を際立たせることのできるモノクロームの映像や、サイレント映画からトーキーへの移行期に隆盛した正方形に近い画面サイズにこだわったことで“シネマティックな映像美”も実現。そのこだわりと美しさによってアカデミー賞撮影賞にノミネートされるなど世界的評価も獲得、緊迫感を増大させるこだわり抜いた音響も評判を呼び、カンヌ国際映画祭監督週間でのプレミア上映では大喝采で迎え入れられた。やがて嵐が訪れ、二人きりの孤独な世界に取り残さたとき、おぞましくも美しい狂気の扉が開いていく――。 劇中、ほぼパティンソンとウィレム・デフォーの2人しか登場しないことでも話題の本作。“絶海の孤島”という極度の緊張感が強いられる空間の中、互いの魂をぶつけ合うような鬼気迫るやり取りを繰り広げる彼らの壮絶な演技合戦は数多くの映画祭で大絶賛。狂気に取り憑かれた男達の恐怖や愛憎を描き出し、スリリングで謎めいていながらも人間の本質に迫るような、凄みを持った物語に観客は魅了されること必須だ。

© 有限会社ルーフトップ