東海~関東で記録的な大雨 3日(土)午後は雨が小康状態も4日(日)にかけ警戒継続を

 活発な梅雨前線の影響で近畿から関東の太平洋側では大雨となり、記録的な雨量を観測している所もある。
 3日(土)午後はいったん雨が弱まっても、あす4日(日)は再び雨が強まる見通しで土砂災害や川の氾濫などに厳重な警戒が必要だ。

東海~関東 土砂災害や川の氾濫に厳重警戒

 本州付近に停滞する梅雨前線に向かって非常に湿った空気が流れ込み、近畿から東海・関東甲信にかけては大雨となっている。
 特に太平洋側の地域ではこの72時間で降った雨の量が広範囲で200ミリを超えていて、静岡県や神奈川県を中心に平年7月の1か月分の雨量を大幅に上回る大雨となっている所がある。
 神奈川県箱根町では3日(土)午前10時までの24時間で540ミリの雨が降り、72時間雨量は783.5ミリと、ともに7月の観測史上1位の記録となっている。

 午前11時現在、土砂災害警戒情報が静岡県・山梨県・神奈川県・千葉県に発表されているほか、氾濫の危険性が高まっている川もある。
 自治体の避難情報を確認し、外に出ることが既に危険な場合は建物の上層階や斜面から離れた部屋に移動するなど、安全の確保が求められる。

午後は雨の峠を越えるものの、引き続き警戒を

 関東南部~静岡の雨は、午後は次第に小康状態となる見通し。ただ、土砂災害や川の氾濫の危険性が高まった状態が続くため、雨が弱まっても厳重な警戒が必要。
 また、梅雨前線は九州でも活発となっていて、九州北部では夕方にかけて雨が激しく降る所もある見込み。この雨の範囲は次第に中国・四国へと広がる予想。

あす4日(日)も雨に要警戒、日本海側も強雨に注意

 東海や関東甲信では、あす4日(日)未明から再び広い範囲で雨が降る予想。夕方にかけて断続的に降り続く見通しで、既に地盤が緩んでいることから土砂災害に警戒が必要。また、川が時間差で増水する可能性もあり、危険な場所には近づかないことが求められる。
 また日本海を進む前線上の低気圧の影響で、日本海側でも雨が降る見込み。北陸や東北では午後から雨脚が強まる予想で、5日(月)にかけて大雨に十分な注意が必要だ。

(気象予報士・佐藤俊和)

© 株式会社ウェザーマップ