気象予報士・浅田麻実さん 関テレ以前は「自分でアポを取って取材・撮影やってました」

屋内でも雨の心配をしてしまう?浅田麻実さん

関西テレビの昼のニュース番組「FNN Live News days」(月~金曜午前11時半)で近畿地方の天気予報を発信しているのが気象予報士の浅田麻実さん(29)だ。梅雨の大雨、猛暑、台風と気象予報士にとっては大忙しの季節となったが、元気いっぱいのお天気お姉さんに話を聞くと、まさかのこだわりが発覚した。

【気象予報士・浅田麻実さんインタビュー(1)】

――気象予報士になろうとしたきっかけは

浅田 高校生の時に地学の授業で気象学があって興味を持ったんです。せっかくなら資格を目指してみようと。

――気象学のどんなところにハマった

浅田 気象学って未来を追及していく学問で、どれだけ科学が発展してもなかなか追いつけない分野だと思うんです。しかも、天気は時間がたてばすぐに結果が出てしまうので、頑張って追い求めるけど永遠に追いつけない。そういうところに魅力を感じました。あと未来予測をみんなが気にしているのも面白いですよね。

――大学在学中に資格を取得し、気象キャスターを目指した

浅田 いざ動き出したら、どういう就活をしたらいいのか分からない。気象会社で新人募集みたいなところがあってお話を聞いても、お天気キャスターには新卒採用とかがなくて。番組で枠が空き次第募集とか、あっても経験者求むとか。一般企業で社会人をやってから目指そうかなとも考えてたんですが、運よく静岡朝日テレビで未経験でもOKだったんです。

――念願の気象キャスターデビュー

浅田 それが結構大変で。その局が気象予報士を採用するのが初めてだったので、どういうことをやったらいいのか、みんな分からない(笑い)。私も局の方も一緒になって、手探りで気象コーナーの基盤を築いていきました。

――身についたものも多いのでは

浅田 今の関西テレビでは気象だけを資料解析して、オンエアの構成を考えてしゃべるというのが基本なんですけど、地方局だと自分でアポを取って、カメラを持って、取材・撮影をやるんですね。お天気コーナーのディレクターでありつつ、演者でもあるという感じでした。テレビ局はどういうものかを学ぶことができましたし、街の人に声をかけてもらって、人の役に立ってると感じる機会が多かったのは現場で取材してた強みですね。

――3年間勤めた後、地元の関テレへ。関テレの気象予報士というと片平敦予報士や、かつては故・福井敏雄さんなど個性的な印象が強い

浅田「寒冷じぇんしぇん」の方ですよね(注=故・福井さんは独特のしゃべりで全国的に有名だった)。伝説の方です。片平さんもエンタメの星に生まれているというか(笑い)。変に(キャラを)作るものでもないし、自分なりに生かせるものがおいおい見つかればいいかな。

――普段の仕事の内容は

浅田 お昼にオンエアがあるので、関テレに来てオンエアの準備をしてという感じですね。午後になると新しい資料が配信されるので、片平さんとブリーフィングをして明日以降の天気の解析のすり合わせをしてます。その後は、夕方の「報道ランナー」に片平さんが出るので、お手伝いしてますね。

――予報が外れることもある

浅田 午後の実況レーダーとかを見てても気分が落ち込んできます。隣で作業している片平さんと「あー、降っちゃいましたね…」みたいな(笑い)。でも、そこでなぜ降ったのかとかを次に生かせるように心がけてます。

☆あさだ・まみ 1992年5月14日生まれ。大阪市出身。同志社大学社会学部メディア学科卒。大学在学中に気象予報士の資格を取得し、静岡朝日テレビで気象キャスターデビュー。2018年4月から関西テレビ「FNN Live News days」で近畿地方の天気を担当。防災士の資格も持つ。株式会社ウェザーマップ所属。

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