山岸(浦川原修錬館)県1位で全国へ 全日本都道府県対抗少年剣道県予選 得意の面決め、稽古の成果

 剣道の浦川原修錬館道場、山岸鈴門(れいもん)選手(浦川原小6年)がこのほど新潟市で開かれた第16回全日本都道府県対抗少年剣道大会県予選で優勝し、12月に大阪府で行われる全国大会に県選抜5人の一員で臨む。県1位となったことで大将になるのが濃厚で、「みんなの心を一つにして、1試合でも多く勝ちたい」と意気込んでいる。

県予選で優勝し、都道府県対抗出場を決めた浦川原修錬館道場の山岸鈴門選手(浦川原体育館)

 県予選は段階を踏んで行われた。3月の上越地区予選で3位だった山岸選手は、県予選の1次リーグで4戦全勝。しかも、全て面2本を奪う素晴らしい内容。1次リーグを勝ち抜いた精鋭10人による総当たり戦の最終2次リーグで、7勝2敗のトップ。敗れた試合でも本数を取得し、9戦全て面で計15本を獲得、逆に5本しか奪われない好戦績だった。「地区予選の悔しい気持ちをぶつけた。調子が良かったし、得意の面が決まった」と振り返る。

 同県予選で上越勢が1位となるのは平成27年の長谷川大雅選手(当時頸城大瀁少年剣道部、現九州学院高3年)以来6年ぶり。今年の全国大会メンバーでは、上越勢で唯一選出された。

 下保倉小(当時)1年から同道場で剣道を始めた。3月の地区予選では3位だったが、同道場や出稽古先の頸城大瀁剣道教室での稽古、謙信公武道館での合同錬成会を通じ、力を付けた。浦川原修錬館道場で指導する井部真吾コーチ(29)は「毎日、人一倍練習をやった。その成果を出した。思い切り真っ向勝負ができる」と評価し、全国大会に向け「人として成長し、県代表を引っ張ってほしい」と期待した。

浦川原修錬館道場の指導者や仲間と稽古を積む山岸(右)

 県代表チームは5年生3人、6年生2人で、1位の山岸選手が大将を任される可能性が高い。今後月2回、5人で集まって練習していく。最上級生として「声を掛け、高め合っていきたい」と自覚する。

 西山知太郎館長(72)は「(地区予選から)3カ月余りの期間で取り組んだ努力とそのレベルアップ、人間的な成長過程を見ると、今回の結果を残せる予感や手応えはある程度あった。これからも感謝の心や謙虚さを失わず、選んだ道を進んでほしい」と願っている。

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