横浜の団地火災、ベランダで動けない男性 救助した新聞配達員の男性に感謝状

火災現場での人命救助で港南消防署の桜井清二署長(右)から感謝状を受け取った島田陽輔さん

 港南消防署はこのほど、火災時の人命救助に貢献したとして読売センター港南中央の新聞配達員・島田陽輔さん(21)に感謝状を贈った。

 同消防署によると、島田さんは3月17日、横浜市港南区で夕刊を配達中に、同区野庭町の団地であった火災に遭遇。火元の1階居室のベランダで動けなくなった70代男性を発見すると、果敢にベランダの手すりを乗り越え、男性に近づいた。男性の体を押し上げるようにして、ベランダ外に待機していた人たちに受け渡すようにして救出した。

 男性は病院に搬送されたが、その後、回復して退院した。

 島田さんは「背中に熱を感じたが、恐怖よりも助けることで頭がいっぱいだった」と振り返り、「自分の行動を誇りに思う」と胸を張った。

 同消防署の桜井清二署長は「人命を救う勇気ある行動だった」とたたえた。

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