ソフトバンクが4日の日本ハム戦(那覇)に5―0で快勝。連勝で貯金を2に戻した。攻守で存在感を見せたのが、侍ジャパンでも扇の要としての活躍が期待される甲斐拓也捕手(28)だ。
打っては0―0で迎えた4回に、打席を迎えた時点で7打数5安打9打点と好相性を誇る満塁の場面で先制の左前適時打。「食らいついていくことができました」。守っては4度目の零封リレーを捕手として盛り立てた。
そんな鷹の正妻は新助っ人コンビをホレさせる良妻ぶりも発揮している。現在ローテを支える活躍を見せているのが、この日5回3安打無失点で2勝目を挙げたレイと、前日3日に9回途中1失点で6勝目を挙げたマルティネス。シーズン途中に合流した2人が口をそろえるのが甲斐への感謝だ。
レイは「彼を信頼して投げることが大事だと思っている。ミーティングを聞くだけで彼がしっかり相手を研究してきているのが分かる。自分はまだ相手チームの特徴は分からないが、彼が分かっている。(試合中は)ドシッと構えてくれているだけで自分には自信になるんだ」とまで口にする。
レイが認めるのはその熱心さだという。ほぼ毎回、新たなチームと対戦する中で、これまでの全試合の投球の映像を見返すなどして、特長を生かすための分析を懸命にしてレクチャーしてくれる。元日本ハムのマルティネスはその熱心さに加えて、コミュニケーションを取りながら臨機応変に組み立てを変えられる頼もしさを評価しているという。
千賀ら核が不在の中でもチーム防御率はリーグトップ。何とか勝率5割を切らずに踏みとどまっている中で甲斐の内助の功が大きい。