エンゼルス・大谷翔平が松井秀喜の記録に前半戦であっさり到達 26歳最後の日を締めくくる31号超特大弾!

3回、31号を放った大谷(ロイター=USA TODAY Sports)

エンゼルスの大谷翔平投手(26)は4日(日本時間5日)に本拠地アナハイムでのオリオールズ戦に「2番・DH」で先発出場し、3回に31号ソロを放ち、2004年にヤンキースの松井秀喜が記録した日本人最多本塁打に並んだ。4打数1安打1打点だった。また、この日、米大リーグ機構(MLB)はオールスター戦(13日=同14日・デンバー)に出場する選手間投票などで選ばれた投手と控え野手を発表。大谷は投手でも選出された。すでにファン投票ではア・リーグのDH部門で選出されており、1選手が複数ポジションで選ばれるのは史上初。球宴も二刀流で出場する。

26歳最後の日を「SHO TIME」で締めくくった。2―0の3回一死無走者でマウンドは相手先発の右腕エシェルマンだ。4球見逃してカウント2―2からの5球目、内角低めのスライダーを豪快にすくい上げると中堅へ向けて振り抜いた。角度31度で打球が打ち出された瞬間、エンゼル・スタジアムは大歓声に包まれた。

打球速度112・5マイル(約181キロ)の弾丸ライナーが中堅へ真っすぐ伸びるとそのまま芝生で大きく弾んだ。大谷はベースを回る時に右手の人さし指を立てた。飛距離459フィート(約140メートル)の超特大弾。自身2番目の飛距離だった。04年に松井がマークした日本人最多の31本にチーム83試合目であっさり並んだ。ちなみに松井が31号を放ったのは9月30日、チーム159試合目だった。松井をこんなに簡単に超える日本人野手が出現するとは思わなかった。

ここ9戦で9発の量産。これで本塁打王を争っているブルージェイズのゲレロにこの時点で4本差とした。打点も67となり、トップのゲレロに2点差と肉薄だ。

450フィート(約137・16メートル)を超える本塁打は今季4本目、ゲレロ、パドレスのタティスと並んでトップタイ。今季からメジャーは打高投低を是正するために反発力を抑えた“飛ばない”ボールを使っているだけに驚異的だ。

前日の試合では2つの敬遠を含む3四球と勝負してもらえなかったが、自分の打撃を崩すことなく一振りで仕留めた。今後も四球攻めが増えることが予想されるが心配は無用のようだ。

1回無死二塁はフルカウントからの6球目、真ん中低めのスライダーにバットは空を切った。2番手の新人左腕ローザーと対戦した5回先頭はフルカウントからの6球目、外角低めのカーブに空振り三振だった。7回二死無走者は4番手の左腕スコットと対戦。1ボールからの2球目、外角のスライダーを再び、中堅へ。ゴジラ超えを期待するファンは大歓声を送ったが角度41度の打球はフェンスよりかなり手前で中堅手が捕球した。

シーズン日本人最多本塁打はお預けとなったがチームはサヨナラ勝ちで4連勝、貯金1とした。5日(日本時間6日)で27歳になる大谷。自ら祝砲を打ち上げるだろう。待ち遠しい。

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