オリックス大好き芸人タモンズが“下剋上”宣言 「11月に日本一、12月にМ-1優勝」

オリックス愛が止まらないタモンズ(左が大波、右が安部)

今年のプロ野球で大躍進しているのがオリックスだ。万年Bクラスで昨年まで2年連続最下位の弱小チームが、今年は交流戦で優勝。現在は首位を走っている。そんなオリックスをこよなく愛するお笑いコンビ「タモンズ」が本紙のインタビューに応じ、「今年はオリックスが日本一、タモンズがM―1グランプリで優勝します!」と、そろっての“下克上”を高らかに宣言した。

――2人がオリックスファンになったきっかけは

安部 小学校の時、オリックスが西宮から神戸に来て、野球教室に球団の人が教えに来てくれたんです。(ロベルト)バルボンさんとか。それで好きになったら、1994年にイチローが現れて200本安打。その翌年、阪神淡路大震災が起きて。

大波 僕は小6の時に神戸に引っ越してきて、4か月後に震災で家が半壊。メチャクチャへこんでる時に、オリックスが「がんばろうKOBE」を合言葉にシーズンを戦って優勝してくれた。復興のシンボルでした。

安部 それからずっと地元のヒーローです。そのころグリーンスタジアム神戸(現・ほっともっとフィールド神戸)は7回からタダで入れた。終盤に「パンチ出せ~」って叫ぶのが楽しみで。

大波 高校の時は、みんなで放課後遊んで、7回から球場に行っていた。でも仰木彬監督やイチロー、田口壮など優勝メンバーがいなくなると、客席がガラガラで。

安部 街じゅうにタダ券があふれてました。

――その後、2人とも上京し、05年に東京NSCに入学して芸人になった。ただ東京でオリックスを知る人はほぼいなかった

大波 ライブで「オリックスファンです」って言うと、それだけでちょっとウケたりする。出オチみたいになって。

安部 試合を見たくて後輩を誘うと「行きたいです!」って言うのに、「オリックス対ロッテやけど」と言うと、「あ~、そうですか…」ってテンションが下がる。

大波 安部がZOZOマリンに後輩と行ったら、2回裏で寝てたって。吉本は縦社会やから、後輩が寝るなんてありえないんですけどね。

――95、96年と連覇、96年には日本一になったが、その後は一度も優勝がない。それどころか2001年以降は、08、14年に2位になっただけで、ほかはすべてBクラス。04年にはプロ野球再編問題で、近鉄と合併した

安部 あれもオリックスが悪者になってるし。

大波 岩隈久志が「行かない」と言うし。何か悪いイメージですよね。

――だが今年は首位を走る。昨年までと何が違うのか

安部 吉田正尚の前後の打者でしょ。ラオウ(杉本裕太郎)があんなに打つとは! でもいま大喜びすると、13連敗くらい平気でしそうなチームやから素直に喜べない。

大波 もともと山本由伸と吉田、日本最高の投手と打者がいるから強いはずなんです。

――2人は現在、大宮セブン(別項参照)のメンバーとして活動しているが、昨年、メンバーであるマヂカルラブリーがM―1で優勝してブレーク。すゑひろがりずも一昨年のM―1で決勝進出し売れっ子となった

安部 僕らは大宮セブンでも一番知名度が低い。でも今年のオリックスみたいに、一気にごぼう抜きにします。

大波 今年のM―1、僕らが取る。ネタはオリックス並みに仕上がってます。マヂカルさんが昨年、M―1のトロフィーを大宮に持ってきてくれたんで、もう六本木(M―1を放送しているテレビ朝日)には返しません。

安部 11月にオリックスが日本一、12月に僕らがM―1で優勝します。

タモンズ 大波康平(おおなみ・こうへい=1982年11月14日生まれ)と安部浩章(あべ・ひろあき=1982年5月24日生まれ)のお笑いコンビ。ともに兵庫県神戸市出身。吉本興業所属。兵庫県立須磨東高校の同級生で06年にコンビ結成。12、13年に「THE MANZAI認定漫才師」に選ばれた。コンビ名は神戸市垂水区の「多聞」という地名が由来。安部はオリックス応援チャンネル「オリの晩酌」をユーチューブで配信している。

大宮セブン 主に埼玉県の「大宮ラクーンよしもと劇場」を拠点に活動する、吉本興業所属の芸人によるユニット。劇場がオープンした2014年、「さいたま市を盛り上げるため」との理由で結成された。現在のメンバーはタモンズのほか囲碁将棋、マヂカルラブリー、GAG、すゑひろがりず、ジェラードン。解散などの理由でメンバーの入れ替わりはあるが、タモンズは結成から今までメンバーであり続けている。

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