新型コロナワクチン集団接種 予約受け付け一時停止 糸魚川市 個別接種にも影響 供給量減で国県へ要望

 国からの新型コロナウイルスワクチン(ファイザー社製)の供給減少に伴い、十分な接種予約が受けられないとして糸魚川市は6日時点で、集団接種会場の予約受け付けを一時的に見合わせている。個別接種を行う市内開業医も予約数を制限するなど影響が見られる。

 同市は2日、1カ月分のワクチン配分が希望量を大幅に下回ることが分かり、64歳以下の集団接種の新規予約をいったん止めることを決めた。接種券発送は年齢に応じて段階的に始まっており、60歳以上64歳以下と基礎疾患のある人を対象に6月30日から発送された。既に予約を受けた分は現時点で接種可能としている。発送は今後も当初予定のスケジュール通り進める。

 市は県設置の大規模接種センター(上越市)で糸魚川市民も接種ができるよう県へ要望し調整を図っている。国に対しても全国市長会を通じて十分なワクチン供給量の確保、明確な供給スケジュールの早期提示を要望した。

 市の計画では、64歳以下の接種は7月中旬から順次進む予定だった。今後は供給状況に合わせた接種体制を考えていくことになる。予約の一時停止を受けて、市や予約センターには接種を希望する市民から「なぜ予約できないのか」「予約再開はいつか」など問い合わせが寄せられている。

 市ワクチン接種推進室の渡邉成剛室長(市民部長)は「接種券が手元に届いても予約ができない状況で、市民の皆さまにご迷惑をお掛けしている。国からのワクチン供給スケジュールが分かり次第、順次予約を受け付けていくのでお待ちいただきたい」と話している。

 予約受け付けの再開は安心メールや市ホームページで周知する。

糸魚川市はホームページでワクチン接種の一時的な予約受付の停止を知らせている

 また、糸魚川市内ではデンカ(予定人数2200人)と笠原建設(同1000人)の2社が今月、職域接種を行う。職域接種はモデルナ社製を用いる。

◇選手、関係者にワクチン接種 インターハイ相撲競技

 8月6~8日に糸魚川市民総合体育館で開かれる全国高等学校総合体育大会(インターハイ)相撲競技大会に向けて、同市は感染症対策として市内の選手や役員、高校生にワクチン接種を行う。マスク等を外して競技する選手や、選手と密接に関わる50人程度。希望者に接種を始めている。大会は無観客で開催する。

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