![](https://nordot-res.cloudinary.com/c_limit,w_800,f_auto,q_auto:eco/ch/images/785379397447335936/origin_1.jpg)
時事通信社は『猫が30歳まで生きる日~治せなかった病気に打ち克つタンパク質「AIM」の発見』(宮崎徹・著)を2021年8月4日に発売。 猫にとって宿命的な病、 腎臓病。 長らく不明だったその原因がついに解明された。 ネコを飼った経験のある人の多くはご存じだと思うが、 ほとんどのネコは老齢になると腎臓病にかかり、 その多くは長く苦しんだ末に亡くなる。 このことは、 ネコを愛する人にとっては、 避けられない悲しい事実。 そして、 なぜここまでたくさんのネコが腎臓病になるのか、 獣医学の世界では長らく謎だった。 著者の宮崎徹教授は、 ある獣医師との出会いをきっかけに、 自身が偶然発見した血液中のタンパク質「AIM(apoptosis inhibitor of macrophage)」が急性腎不全を治癒させる機能を持つことを解明。 ネコは、 このAIMが正常に機能しないために腎臓病にかかることもわかったのだ。この AIM を利用して猫に処方すれば、 ネコの寿命は現在の2倍、 30歳程度まで延びる可能性がある。 そして何よりも、 多くの飼い主(オーナー)さんたちは、 長く苦しむ愛猫の姿を見なくてすむようになるのだ。
![](https://nordot-res.cloudinary.com/c_limit,w_800,f_auto,q_auto:eco/ch/images/785379431372898304/origin_1.jpg)
上の写真のネコは「余命1週間」と言われ、 寝たきりで自分で食事をとることができなかったのだが、 AIM投与後に起き上がって動き回った。 実は、 ヒトにとっても腎臓病は〈治せない病気〉で、 多くの患者さんが苦しんでいる。ところが、 ヒトとネコのAIMの研究を並行して進めているうちに、 これまで誰もが〈治せない〉と信じてきた腎臓病に、 治せる可能性が見えてきた。しかも、 AIMはヒトとネコの腎臓病だけでなく、 ヒトのアルツハイマー型認知症や肝臓がん、 メタボリックシンドロームなど、 多くの病気を治す可能性を持つことがわかってきたのだ。 本書は、 ヒトとネコの寿命を大きく変える可能性を秘めた、 この革命的な分子の発見と、 その実用化に向かうまでの長い道のりをまとめたもの。できるだけ多くの方々にAIMがどんな分子で、 その活用がヒトとネコの未来をどのように変えるのかを知ろう。 最新医療研究のリアルがここに。