ラグジュアリーの最高峰『メルセデス・マイバッハ』が新世代へ。旗艦SUV『GLS』も初登場

 1921年から美しいスタイルと贅を尽くした室内空間による圧倒的な高級感で魅了し、威厳と風格を備えた伝説のブランドとして知られた『マイバッハ』。その名称と栄光を現代へと蘇らせたメルセデス・ベンツは、新世代『メルセデス・マイバッハ』におけるラグジュアリー・サルーンの最高峰『Sクラス』導入と同時に、旗艦SUV『GLS』を発表。両モデルともに7月1日より先行予約受付が開始されている。

 メルセデス・ベンツの最新技術が実現する世界最高レベルの安全性や快適性、そして機能性に、マイバッハの伝統と本質を受け継ぐラグジュアリーの世界を融合した現代のメルセデス・マイバッハから、サルーンとSUVの両フラッグシップ・モデルが登場した。

 サブブランド化されたメルセデス・マイバッハとしては実質2代目となる新型『メルセデス・マイバッハSクラス』は、先に登場した『メルセデス・ベンツSクラス』のロングホイールベース仕様を基本に、さらに180mmホイールベースを延伸することで後席の居住性を格段に向上させた。

 また、リヤドアの電動開閉機能やアクティブロードノイズキャンセレーション機能など、ショーファードリブンとしての快適性や静粛性を追求する最新技術の数々を採用している。

 エクステリアでは、ボンネット中央にクロームフィンを走らせ、縦に走る立体的なトリムが際立った専用フロントグリルを装着。ツーピース型のリヤコンビネーションランプは、内部にライトを追加するとともに一部が動的に点灯する機能が与えられ、夜間走行時には特有の輝きを演出する。

 一方、最大のハイライトとなるインテリアでは、12.3インチのコックピットディスプレイの表示に“マイバッハ”モードを備え、ブランドカラーのローズゴールドがメーター周囲と指針にあしらわれた。

 システム始動時にはコクピットディスプレイとメディアディスプレイに専用のアニメーションを表示し、アンビエントライトには新たに専用の『ロースゴールド・ホワイト』と『アメジストグロー』の2色を追加。サスペンションやパワートレインのセッティングを切り替えることが可能なダイナミックセレクトには、新たに『コンフォート』モードよりさらに快適性を重視した『マイバッハ』モードを設定した。

 そして180mmの延長分すべてが充てられた後席左右のエグゼクティブシートは、座面とバックレストを別々に調整することが可能で、リクライニング角度は最大43.5~19度に設定。着座認識機能が誰も着座していないことを確認すると助手席シートは自動的に前方へ移動し、調整範囲が従来と比べて約50mm拡大し、新たにふくらはぎのリラクゼーション機能を備えたレッグレストや、助手席側背面のフットレストを使用すると、身体のほぼ全体を支える快適なリクライニングポジションとなる。

 また、4人乗り仕様のファーストクラスパッケージを選択すると後席が左右独立シートとなり、クーリングボックスや格納式テーブル、シャンパングラスも装備される。

3982ccのV型8気筒ツインターボ『M176』に48V電気システムとISG搭載の『S580 4MATIC』と、5980ccのV型12気筒ツインターボエンジン『M279』を積む『S680 4MATIC』を設定
180mmのホイールベース延長分すべてが充てられた後席左右のエグゼクティブシートは、座面とバックレストを別々に調整することが可能
アンビエントライトには、新たに専用の『ロースゴールド・ホワイト』と『アメジストグロー』の2色が追加されている

■メルセデス・マイバッハの旗艦SUV『GLS』も日本初上陸

 サイズが拡大され重量を増したリヤドアの開閉を容易にする電動開閉機能“後席コンフォートドア”は、ルーフライナーに設置したプッシュスイッチでの開閉や、車外ドアハンドルのセンサー部に触れて閉めるなど、複数の開閉方式に対応。

 リヤホイールハウス周辺部に発泡吸音材を追加し、Cピラーのクォーターライトに使用する合わせガラスの肉厚増や、ノイズ軽減タイヤを採用するなど追加の騒音低減技術の採用に加えて、逆位相の音波を発生させて不快な低周波ノイズを減少させるアクティブロードノイズキャンセレーション機能も採用した。

 一方、本国では『Gクラス』ベースの設定実績はあるものの、日本市場ではこれがSUVモデル初上陸となる『GLS』も登場。「SUVのSクラス」と評される威風堂々のエクステリアは、フロントエプロンにクローム処理を施したメッシュのエアインテークを設け、ピラー類やルーフレールなどもハイグロスクローム仕上げとして機能と美しさを両立する。

 さらに足元のアルミホイールには、メルセデス・ベンツが製造する乗用車のなかで最大となる23インチを装着し、フロントグリルのピンストライプをモチーフとした鍛造でポリッシュ仕上げのマルチスポークデザインにより、エレガントな印象が与えられた。

 ドアの開閉と同時に迫り出す電動ランニングボードを使用して室内に乗り込むと、サルーンのSクラスに準じた仕立ての高級ヨット艇内をモチーフとした空間が広がる。3列シートのベースモデルに対し4人乗車の2列としたことで、後席は120mm後方、30mm内側に移動させて、さらにゆとりを感じる広さを実現している。

 サスペンションは、こちらもSクラス同様に路面の状況を読み取りサスペンションを調節するEアクティブ・ボディ・コントロールを採用。エアマティックのシステムをベースに4輪それぞれに48V対応のアクチュエーターを追加し、スプリングレートとダンパーの減衰力を個別制御することが可能となり、専用の『マイバッハ』モードでは後席の乗り心地に焦点を絞った制御が行われる。

 パワートレインは、サルーンのSクラスで2機種が用意され『S580 4MATIC』には3982ccのV型8気筒ツインターボ『M176』に48V電気システムとISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)を組み合わせたユニットを採用。『S680 4MATIC』には5980ccのV型12気筒ツインターボエンジン『M279』を搭載し、最高出力612PS、最大トルク900Nmという圧巻の性能が備わる。

 一方のGLSには3982ccのV型8気筒ツインターボ『M177』に、48V電気システムとISGを組み込んだユニットを採用。システム最高出力は558PS、最大トルクは730Nmで、ISGにより瞬間的に22PSと250Nmのブーストも可能となる。

 ともに対話型インフォテインメントのMBUXや、最新テレマティクスのメルセデス・ミー・コネクト、安全運転支援システムのインテリジェントドライブは全機能が網羅され、価格はSクラスが2648万~3201万円。GLS600 4MATICは2729万円(いずれも消費税込)に。先行予約受注後のデリバリーは11月以降が予定されている。

足元のアルミホイールには、メルセデス・ベンツ社が製造する乗用車の中で最大の23インチを装着する『GLS600 4MATIC』
電動格納式ランニングボードは全長206cmで、後席ドア下部がもっとも幅広く21cmを確保する
3列シートのベースモデルに対し4人乗車の2列としたことで、後席は120mm後方、30mm内側に移動させて、さらにゆとりを感じる広さを実現している

メルセデスコール:0120-190-610
メルセデス・ベンツ日本ウェブサイト:http://www.mercedes-benz.co.jp

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