【横浜市長選】弁護士の郷原氏が出馬意向を表明 立民との協議で撤回も

郷原信郎氏

 任期満了に伴う横浜市長選(8月8日告示、22日投開票)を巡り、元東京地検特捜部検事で弁護士の郷原信郎氏(66)が7日、市役所で会見し、無所属で立候補する意向を表明した。ただ、「反自民勢力の結集が重要」として、元横浜市立大教授の山中竹春氏(48)の推薦を決めた立憲民主党との協議によっては、出馬を撤回する考えを示した。

 郷原氏は「政策論争がしっかり行われ、民意が反映される選挙になるか大きな懸念がある」と述べ、自ら政策を打ち出すために立候補の意向を表明したと説明した。

 大きな争点となるカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の誘致ついては「反対」としつつ、代替案を含めた上で「住民投票で決着をつける」と強調。新劇場の整備など「不要不急の予算」を見直し、新型コロナウイルス対策に振り分けるなどの政策を発表した。

 しかしその一方で、立民県連に質問状を送付したことを明かし、「野党統一候補」としてふさわしいと判断でき、自身の政策にも賛同を得られた場合は山中氏を支援すると話した。

 郷原氏は島根県出身で東京大理学部卒業。2017年から市コンプライアンス顧問を務めていたが、市長選に向けて辞意を申し入れ、6日に解職された。

 市長選には、山中氏のほか、元国家公安委員長の小此木八郎氏(56)=衆院3区、自民党、横浜市議の太田正孝氏(75)、動物保護団体代表理事の藤村晃子氏(48)、元衆院議員の福田峰之氏(57)、水産仲卸業社長の坪倉良和氏(70)がそれぞれ立候補を表明。元長野県知事で作家の田中康夫氏(65)が出馬の意向を示している。

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