中日が主砲ビシエド流出阻止に全力 球団OBは今オフの〝最重要課題〟に指定

竜打線で最も頼りになるビシエド

中日がダヤン・ビシエド内野手(32)の流出にビクビクだ。ビシエドは今季で総額約11億円(推定)の3年契約が切れるだけに万が一のことがあれば一大事。「もしもビシエドが出ていくようなことになれば、ドラゴンズはファンから見放されるよ」と中日OBからも今オフの最重要課題に指定されている。

12球団最低のチーム打率に悩む中日にとってビシエドは最も頼りになる存在。13本塁打、46打点はチーム2冠で、打率3割0分2厘も大島に次いで2位。チームの勝利はビシエドが打つか打たないかで決まるケースが多いだけに、一部ネット上で中日のことは「ビシエド個人軍」ともいわれているほどだ。

それだけに球団サイドも流出阻止に全力を尽くす構え。「必要な選手? それはそうでしょう。それは変わりません。できる環境であれば、シーズン中に(交渉を)するかもしれない」と球団幹部の1人は早い段階でビシエドの契約延長に向けてのアクションを起こす可能性も示唆した。

とはいえ、中日は決して懐に余裕のある球団ではないだけにOBや関係者の不安は尽きない。1―3で敗れた7日の巨人戦(東京ドーム)は4打数1安打に終わったビシエドだが、巨人戦の成績が38打数18安打の打率4割7分4厘、3本塁打、12打点とジャイアンツキラーぶりを発揮しているとあって「巨人が狙ってきたりはしないだろうな」と心配する声もあがっている。

「ドラゴンズはすごくいいチーム」と常々、中日と名古屋への愛着を口にしているビシエドだが、中日は主砲の流出を防ぐためにも来季以降の年俸はケチったりしない方がよさそうだ。

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