熱海土石流 平塚の消防隊員が語った現場の様子は

落合市長(左)に活動状況を報告する井上消防司令補(中央)ら

 静岡県熱海市伊豆山の大規模土石流で、神奈川県が派遣した緊急消防援助隊として現地で活動した平塚市消防本部の隊員らが7日、落合克宏市長に活動を報告した。東日本大震災でも救助活動に当たった隊員は「がれきが集まる『がれ場』があちこちに形成されるなど、東日本大震災の被災現場と同じだった」と振り返った。

 県によると、援助隊第1次派遣隊は3日、13の市町から50隊194人が出動。平塚市からは8人が加わり、6日まで土石流で家屋が流されるなどした現場で救助活動に当たった。同隊は倒壊した家屋から女性1人を救助した。

 重機が使えず人力でがれきや泥をかき出す重労働に加え、現場での情報共有に混乱もあったという井上真一消防司令補は「何もやれない時間ができてしまったことがつらかった」と吐露。「こうした災害があるという前提で、準備したい」と肝に銘じていた。

 落合市長は「想像を絶する状況での活動に感謝したい。長期化しても支援は続けていく。しっかり休んでまた尽力を」と話した。

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