ビジョンファンド、韓国「ヤノルジャ」への投資を確定か...韓国紙報じる

孫正義氏が率いるビジョンファンドが、韓国の宿泊・レジャープラットフォーム「ヤノルジャ」(Yanolja)に1兆185億ウォン(約985億円)の投資を確定したとの報道が出ている。事実であれば、ビジョンファンドが投資する韓国企業はクーパンを含め4社目となる。

ソウル経済紙は7日、投資銀行(IB)業界への取材をもとに、「ビジョンファンドは、来週に1兆185億ウォンを投資して、ヤノルジャの持分10%を取得する株式売買契約(SPA)を結ぶ」と報じた。

ビジョンファンドによるヤノルジャへの投資可能性については以前から報じられていたが、確定したと伝えられたのは今回が初めてだ。これまで最大2000億円の投資が予想されていた。

ヤノルジャは宿泊・レジャー施設予約をはじめ、昨年はクラウドベースの部屋予約管理システム分野でも成長を果たした。2019年に同分野のシェア2位のインド企業イージーテクノシステムを買収し、宿泊予約アプリケーションだけでなく、情報技術(IT)サービス会社へと多角化した。客室予約システムの場合、全世界170カ国、2万6,000以上の顧客を持つ。昨年の売上高1,920億ウォン、営業利益161億ウォンの実績を上げている。

ソウル経済紙は、投資誘致後にヤノルジャは海外展開を行うと予想しており、クーパンのように日本に行くのではなく、米国を選択する可能性が高いと予想している。

また、クーパン同様、米国上場にもすでに動いていると同紙は見ており、すでに「モルガン・スタンレーなど海外IBも上場主幹事の地位を獲得するために水面下で接触している」と伝えている。企業価値は現在、10兆ウォン(約9850億円)程度とみられている。

(参考記事:「ビジョンファンド、韓国「ヤノルジャ」に最大約2,000億円投資で合意間近か」)
(参考記事:「ビジョンファンド、韓国企業「ヤノルジャ」に970億円を投資か…実現すれば韓国企業で4社目」)
(参考記事:「韓国SK「日本の環境素材ユニコーンTBMを137億円で買収」」)

(構成:KOREA ECONOMICS編集部)

(写真:ヤノルジャ提供)

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