自前のみりんを商品化 厚木の黄金井酒造、お勧めはロックやソーダ割り

「黄金の純米 本みりん」を手にする黄金井酒造の黄金井陽介専務

 神奈川県厚木市七沢の黄金井酒造が初めてみりんを製造し、商品化した。コロナ禍で酒類の消費が減少する中、既存の醸造設備を活用してできるみりん造りに着目した。調味料だが、同社の黄金井陽介専務は「飲むのもお勧め」と新たな利用法も提案していく。

 市内産のもち米と、うるち米「はるみ」を使った米こうじ、焼酎が原料。2月に仕込み、約3カ月かけて熟成させた。米こうじが米のでんぷんをブドウ糖に分解して、みりんになるという。

 同社によると、小規模な酒造会社が自前でみりんを造る例は関東では少ない。一方で、黄金井専務は「愛知県などでは小規模な酒造会社でもみりんを製造することが少なくない。調味料としてだけでなく、飲用することが関係しているのではないか」と話す。

 「コロナ禍で消費が減っている酒以外の新商品を開発しよう」との思いで始めたみりん造り。黄金井専務は完成したみりんを手に「ロックやソーダ割りにして飲むとおいしい」と推奨する。

 「黄金の純米 本みりん」(500ミリリットル入り)は1320円(税込み)。600本製造し、22日から同社の売店と清川村にある「道の駅 清川」などで販売する。アルコール分が14%含まれており、飲んだ後の運転は厳禁。

© 株式会社神奈川新聞社