飼育環境の改善へ 上越市立水族博物館「うみがたり」 日よけシェード設置

 上越市立水族博物館「うみがたり」(同市五智2)で「イルカプール」の日よけシェードの設置工事が行われている。直射日光を遮り、バンドウイルカの飼育環境を改善するためのもので、15日に完了する。秋には「ふれんどプール」の日よけ設置工事が行われる。

設置工事が進むイルカプールの日よけシェード

 飼育しているバンドウイルカ、シロイルカ各2頭が2019、20年に相次いで死んだため、市は専門家による鯨類飼育環境検証委員会を開設して飼育環境の検証を行った。工事はその結果に対応して行われた。

 イルカプールは海側のホールディングプールと客席側のパフォーマンスプールに分かれている。日よけシェードは材質がポリエステル繊維で、幅2・9メートルと1・9メートルの2枚あり、ホールディングプール全体を覆う。折り畳み式となっており、日差しの状況で出し入れができる。

 同市教育総務課によると、イルカが呼吸する水面直上の気温が直射日光によって上がることを防ぐ効果を期待しているという。シロイルカを飼育していたふれんどプールの工事は9月から10月にかけて行われ、海側からの強風を防ぐ防風壁は冬前までの工事完了を予定している。

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