【続報】バッハ会長宿泊先でデモ 組織委やボランティアにも怒号「なぜこんなことに…」

デモ参加者が掲げたバッハ会長「GETOUT」の看板

東京五輪の開催に反対する市民団体が10日、国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長(67)の宿泊ホテル前で約1時間にわたってデモを繰り広げ、周囲は騒然となった。

10日午後1時45分、土曜日の閑散とした都内某地に「五輪マフィアを退治する市民有志」が集結。リーダーの男性から「絶対に手は出さない」「節度を持って抗議を」と注意事項が通達され、いざ〝奇襲デモ〟へ。バッハ会長が宿泊する5つ星の一流ホテルに向かって「帰れ!」「広島に行くな!」を声を上げながら行進すると、待ち構えた警察隊と鉢合わせ。デモ隊は「ホテルの前まで行かせてほしい」と要求するが、警察は無言で盾になった。

その後、ホテル付近に移動したデモ隊はスタンディングで「広島に一歩も入るな!」「今からでも五輪を中止しろ!」とアピール。騒動をぼうぜんと眺めていた大会組織委員会スタッフやボランティアにも「五輪やっている場合じゃないぞ!」と容赦ない怒号が飛んだ。立ち会ったボランティア女性は「ずっと五輪を楽しみにしてきた。残念だし、無念です。何でこんなことになったのか」と複雑な表情を浮かべた。

バッハ会長は8日に来日。11日までホテルで隔離期間を過ごし、16日に広島を訪問する予定だが、世論の反発を受けてどうなるのか。

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