巨人が10日の阪神戦(甲子園)でソロ3発を含む10安打を浴びせ、8―1で快勝した。
初回に4点を先制し、3回から5回まで毎回のソロアーチで加点し、7回は犠飛で1点を加え、着実に得点を重ねた。そんな中で原辰徳監督(62)が「あれは大きかったですね」とうなったのは、初回の攻撃で一死満塁から飛び出したウィーラーの先制適時打だった。
「(無死)満塁で4番バッター(岡本和)が三振という中で、非常にチーム全体に勇気というか、いいものをウィーラーが出してくれましたね」
ウィーラーの一打は、チームにとって実に55イニングぶりのタイムリーによる得点だった。一発は出ても、ややつながりを欠いていた打線の文字通り〝火付け役〟となった格好だ。
これで敵地での阪神3連戦は1勝1敗の五分とし、再び2・5ゲーム差に縮めた。11日は前半戦最後の直接対決。最後は「まだあんまり考えていませんが…。明日は(明日で)いいゲームにしたいなと思いますね」と表情を引き締め、敵地を後にした。