〝破壊王〟の異名を取った橋本真也さん(享年40)が死去してから、11日で16年の月日がたった。その背中を追い、走り続けてきた長男の橋本大地(29=大日本プロレス)も節目のデビュー10周年を迎えた。〝破壊王2世〟は今、亡き父について何を思うのか。前後編の2回にわたりお届けする。
【橋本大地インタビュー前編】
――率直に今、橋本真也というプロレスラーをどう思うか
大地 化け物ですよ。本当に自分の父親だったのかなって思うくらいに。昔の映像とか見ていて「え!?」ってなりますよね。
――自分がレスラーになったことで、なおさらその思いは強くなった
大地 そうです。小さいころは普通に見ていたけど、同じ仕事、立場になって初めてすごさが分かったというか。
――特にどこに「化け物」感を感じるのか
大地 打撃はもちろんですし、耐久力とか、スタミナももちろん僕より上でしょう。あとはやっぱり、僕もBJW認定世界ストロングヘビー(級王座)を2回取って分かったことですけど、チャンピオンになることはもちろん、チャンピオンでい続けることってすごい大変だと思うんですよ。それをあの人はしていたんだなって思うと…。
――レスラーとして受け継ぎたいところは
大地 もちろん打撃とかDDTとか、本人が使っていた技を多少なりは使ってるんですけど(意識するのは)やっぱり戦い方…、闘魂ですよね。僕の中にも闘魂はあるんです。それは(橋本さん)本人の思う闘魂とは違うかもしれないし、もしかしたら一緒かもしれない。直接教えてもらってないから、それは分からないですけど…。
――なるほど
大地 例えば闘魂を炎で表すと、いろんな形や色、大きさの炎があるわけですよ。でも、僕はそのいろんな炎がある中で大きさだけは近づけたい。逆に分かりづらくなっちゃったかもしれないですけど(苦笑い)。僕のイメージはそうなんです。