『映画:フィッシュマンズ』初日舞台挨拶ゲストに小嶋謙介、HAKASE-SUNが登壇!

ドキュメンタリー映画『映画:フィッシュマンズ』が、7月9日(金)より新宿バルト9、渋谷シネクイント、アップリンク吉祥寺、池袋シネマ・ロサほかにて全国公開。初日舞台挨拶を新宿バルト9にて行なった。

『映画:フィッシュマンズ』初日舞台挨拶

<日 程>7月9日(金) <場 所>新宿バルト9 スクリーン8 (新宿区新宿3丁目1-26 新宿三丁目 イーストビル 13F) <登壇者>茂木欣一、手嶋悠貴監督 ゲスト:小嶋謙介、HAKASE-SUN 「映画:フィッシュマンズ」初日舞台挨拶が9日、東京・新宿バルト9で行われ、FISHMANSの茂木欣一、手嶋悠貴監督が登壇。オリジナルメンバーの小嶋謙介、HAKASE-SUNもゲスト登壇した。 今年デビュー30周年を迎える孤高のバンド“FISHMANS(フィッシュマンズ)”。楽曲のほぼすべての作詞・作曲を担当していたボーカル・佐藤伸治が1999年に急逝してから今年で22年。現在も活動を続け、音楽シーンに多大なる影響を与えており、海外での評価も高まっている。そんな“FISHMANS”のドキュメンタリー映画となる本作。 2019年2月の「闘魂2019」のリハーサルから撮影を開始し、明治学院大学ソング・ライツ部室、渋谷La.mama、渋谷クラブクアトロ、三軒茶屋クロスロードスタジオ、VIVID SOUND STUDIO、日比谷野外音楽堂など、メンバーのゆかりの地を訪れインタビューを敢行。今まで多くを語ることがなかった現・旧メンバーがカメラの前で当時の事を振り返り、貴重な話がライブシーンとともに織り交ぜられている。また、関係者が大切に保管していた100本以上のVHSなどの素材をデジタイズ化した本邦初の映像を多数収録し、音楽ドキュメンタリーとしては異例の172分におよぶ渾身の作品となっている。 ついに公開初日を迎え、劇場いっぱいに詰めかけた観客を目にした茂木は「感無量ですね。嬉しい!」と目を輝かせ、「こんなにたくさんの方が初日にこうやっていらしてくださったこと、ここから感謝しています」と挨拶。手嶋監督は「長い間、時間をかけて大切に作った映画ですので、こうやって初日を迎えられて本当に感無量です」としみじみと語った。 また、本作は2018年の夏にプロデューサーから茂木へ「FISHMANSの映画を作りたい」と打診がきたところから話が進んでいったそうで、茂木「この作品をクラウドファンディングでファンの方などから協力をしてもらうという形でやっていくと聞いたときに、“ファンの人たちが見たいと思う映画ってなんだろう”って考えて、FISHMANSの歴史を徹底的に追うようなものはどうかと」と方向性を決めたそうで、「僕にできることといったら、これまで関わってきたメンバーみんなに『1度だけでいいからカメラの前で言いづらかったことも含めて協力してもらえないか』と言って、監督が質問しやすいようにする環境を作れればなと。FISHMANS公認のオフィシャル映画みたいな感じになればいいなと思っていました」と撮影前のエピソードを告白。 胸にしまってあった感情を本作のためにさらけ出したことについて茂木は「しまってあった感情は、僕に限らずメンバーみんな、スタッフのみんなにあると思うんだけど、このタイミングで今まで言えなかったようなことも話せて、心のどこかにあった胸のつかえのようなものが下りたような感じがしました」と吐露し、本作が完成するまで他のメンバーが何を語ったのか知らなかったそうで「そこでみんなが喋っている言葉を聞いて、驚いたと同時に感動したというか、ここまで語ってくれたんだなと思いました。こんなに語ってくれたことって、オフィシャルにないと思うんです。この映画のために心の中をさらしてくれたことは、すごく勇気のあることだと思うし、それがこの映画にとってはものすごく大事なポイントでもあるので、ご覧になって感じていただければと思います、今はスッキリしていますね」と晴れやかな表情を浮かべた。 そして、オリジナルメンバーの小嶋謙介とHAKASE-SUNがゲスト登壇すると、茂木は「こんな日が来るとは思いませんでした」と笑顔で迎え、本作が映画化されると聞いた際の心境を尋ねられた小嶋は「こんな売れていないバンドを映画にして大丈夫かなっていうのが率直な意見でした」とぶっちゃけて笑いを誘いつつ、「こうやって初日を迎えられたというのは感謝しかないですね」と喜んだ。HAKASE-SUNさんは「僕らの若い頃の青春の日々が白日に晒されるということで照れくさいですね」と照れ笑いを浮かべ、「最初に伺ったときはびっくりしました。嬉しいと同時にクラウドファンディングでやると聞いて、お金が集まるのかと思いましたけど、最終的には予想を上回るご協力をいただいたということで、感謝しかありません。ありがとうございます」と頭を下げた。 さらに、本作を見た感想を求められた小嶋は「見終わった後、自分が歳をとったような感覚で、FISHMANSって実は活動していたのはそんなに長くないんですけど、こんなストーリーがあったのかってびっくりしましたね」と目を丸くし、HAKASE-SUNは「僕が1つ思ったのは、我々のライブシーンやインタビューシーンがたくさん出てくるんですけど、言葉のないシーンもあって、そのシーンは雄弁に物語るものがあるんじゃないかと感じました。この映画の1つの見どころでもあるかなと感じています」と語った。 一方、手嶋監督は、撮影に入るにあたりFISHMANSについて徹底的に調べ上げたたが、調べれば調べるほどわからないことが増えてしまったそうで「インタビューでは結成する前から現在に至るまでしつこく聞いていくスタイルを取らせていただきました」といい、FISHMANSの過去を探ったり、メンバーにインタビューをした感想については「インタビューをしていて感じたのは、人の人生の大事なものをこじ開けていく役目を自分が担っているので、喋っていただく言葉ひとつひとつが僕にとっては重要で、映画の中でも使いたいと思う反面、少しでも間違ったらその人たちの人生を変えてしまうんじゃないかとか、そういう恐怖と発見の連続でしたね。でも、素晴らしい出会いをいただけてよかったなと思いました」と声を弾ませた。 そして最後に、FISHMANSとはどんなバンドか尋ねられると、茂木は「いつでもその気にさせるバンド。FISHMANSの音楽を今でも当たり前のようにリスニングして盛り上がったりもするし、FISHMANSのライブに向かうときは、どこでも感じたことのない緊張感や高揚感があって、音楽の力というものを感じさせられますね。もちろん佐藤くんのソングライティングの素晴らしさがあるからでしょうけど、音楽の底知れない力、魔力に今でも揺さぶっているつもりで、揺さぶられていますね」と表現し、小嶋は「この映画を見終わった後に、いいバンドだなって思いました。以上です」とニッコリ。HAKASE-SUNは「FISHMANSには足を向けて寝られない感じですね。他にもバンドをやっているけど、プロフィールにも1番最初に書くし、FISHMANSがなければ僕の今はなかったと断言できるので、いつも感謝しています」と語った。

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