ソフトバンク工藤監督、2度追いついた劇勝にホックホク「いい試合でしたね~」

ソフトバンク・工藤公康監督【写真:藤浦一都】

若手躍動も主役はやはり柳田に「素晴らしい、すごい」

■ソフトバンク 7ー4 オリックス(11日・PayPayドーム)

ソフトバンクは11日、PayPayドームで行われたオリックス戦に7-4で勝利。取って取られての激戦を制した工藤公康監督は、一丸となった選手たちを称えた。

“初物左腕・宮城”対策として、昨年ウエスタン・リーグで対戦経験がある若手選手を積極起用。それが奏功し、2回に佐藤直樹、三森大貴、野村大樹の3人で先制点を奪った。その後、逆転を許すも今度は中村晃と今宮健太で同点に追いつき、再び勝ち越された後は6回の柳田悠岐の20号と7回の三森の適時二塁打で追いついた。

8回に登板したモイネロが1死満塁のピンチを凌ぐと、その裏に柳田がこの日2本目の一発となる21号ソロを放って勝ち越し。さらに甲斐拓也のスクイズが相手失策を呼び、2点を追加した。

試合後の工藤監督は、柳田について「素晴らしい、すごい」とひと言。そして「柳田君があそこで打つのはすごいけど、そこに行くまでにね。野村君が打ち、今宮君が打ち、三森君が何とか粘って打ち……。きょうの集中力はすごかったなと思いますし、ベンチも一丸となってというのもありました」と、野手陣の奮闘ぶりに目を細めた。

「本当に今シーズンイチと言ってもいいくらい、みんなが自分の仕事を果たしてくれた。今までなら(8回裏は)ホームランだけで終わるケースが多かったけどね」と柳田弾の後に2点を追加したつながりにも納得顔だ。

8回にピンチを招きながらも今宮の好守「あそこはレフトでは追いつかない」

先発の和田毅は、左足がつりかけるアクシデントもあり、4回途中で降板。2番手の尾形崇斗が1回2/3を完璧に抑えた。「あそこ(4回1死一、二塁)をよくゼロで抑えてくれた」と工藤監督も併殺での火消しを称賛した。

またモイネロがピンチを招きながら無失点に抑えた8回表の守りには「よく抑えましたねぇ。今宮君の守備も良かった。あそこはレフトでは追いつかない」と、ジョーンズのポテンヒットを防いだ今宮の好守を絶賛した。

そんな一丸勝利の中、前日に4番を務めた川島慶三がベンチから外れていたことについて「昨日、三塁にスライディングした際に肩が入ったということで、きょうは大事を取りました。明日以降は様子を見ながら判断します」と説明した。

12日からは、オールスターと五輪による中断期間に入る前の最後の3連戦。「またがんばります」と言葉少なに語ったが、その直後に「いい試合でしたね~。ナイスゲーム」と改めてこの日の勝利を噛み締めていた。(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)

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