9回1失点の西勇を見殺し…虎打線沈黙で巨人と1・5差 矢野監督「ゼロじゃ勝てない」

見せ場をつくれずに敗戦。矢野監督はリベンジを誓った

エースがベストピッチも零封負け…。首位・阪神は巨人に0―1で敗れ、首位攻防3連戦を負け越し、ゲーム差を1・5差に縮められた。

先発のエース・西勇輝投手(30)が、〝今季一〟の好投を披露も、無情にも9回1失点の完投負けで今季6敗目を喫した。プロ13年目での通算100に王手をかけて以降、この日で3度目の先発機会。さらに首位攻防のカード勝ち越しをかけて臨んだ一戦だっただけに、なおさらその右腕には力がこもっていた。

直球、変化球のキレ、制球ともに申し分なく両サイドに投げ分け、7回まで、無四球の2安打投球。巨人先発・高橋と7回まで息詰まる投手戦を演じた。だが、8回だった。先頭・亀井に右中間二塁打を浴び1死三塁とされると、大城に外角のスライダーを左前に運ばれ、均衡を破られ、先制点を奪われた。

それでも、西勇は9回まで続投し、115球4安打無四球の1失点。試合後の矢野燿大監督(52)「今年一番良かったんじゃないかな?気持ちもいつも以上に入っていた。『あの1点がダメだ』なんて言えるような内容じゃない。いかんせん、ゼロじゃ勝てない」と、0―1の敗戦にもエースの熱投に賛辞を並べた。

頼みの猛虎打線は高橋の前に7回まで3回の中野の安打1本のみ。9回まで 二塁すら踏むことができず今季最少の1安打で見せ場すらつくれずに完封負け。これで対高橋は今季4戦4敗。通算でも25イニングでわずか3得点と〝天敵〟に苦しんでいる。指揮官は「プロである以上、結果で示していかないといけない。何回もやられた悔しさをしっかり持ってやっていきます」とし、シーズン後半戦での〝リベンジ〟を誓っていた。

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