クルーズ船「マリエラ」就航 大村湾周遊、挙式も ハウステンボス

マリエラの前でテープカットする坂口社長(左)ら=佐世保市、ハウステンボス

 博多湾を周遊するクルーズ船として約27年にわたって親しまれてきた「マリエラ」(563トン)が10日、ハウステンボス(HTB、長崎県佐世保市)で運航を開始した。大村湾を巡りながらディナーなどを楽しめるほか、結婚式場としても利用できる。
 マリエラは1993年4月の就航以来、西日本鉄道グループが博多湾で運航。結婚式やパーティーなどで利用され、今年1月1日の最終運航までに計約130万人が乗船した。
 その後、HTBが船を購入し「ハウステンボスリゾートシップ マリエラ」と命名。博多湾クルーズ時代の総料理長のレシピや、これまでにマリエラで挙式した人の名前が入ったプレートも受け継いだ。HTBでも挙式や披露宴の会場として活用するほか、ディナークルーズや花火観覧クルーズを行う。3階建てで、定員200人。

船内で料理や音楽を楽しむ招待客ら=大村湾

 10日はHTBで就航記念セレモニーがあり、坂口克彦社長は「たくさんのお客さまの思い出を作った素晴らしい船。これからも良い思い出を作っていただけるように努力していく」とあいさつ。関係者らがテープカットで祝った。
 その後、過去にマリエラで挙式した11組の夫婦とその家族らが招待客として乗船。料理や生演奏を楽しみながら、約1時間のクルーズを満喫した。福岡県春日市の主婦、濱地雅子さん(35)は「プロポーズも挙式もマリエラで、思い出が詰まっている。ハウステンボスも好きなので、また乗船できてうれしい」と笑顔で話した。

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