【東京五輪】選手村視察の野党が警鐘「密閉された中でクラスター発生したらものすごく悲惨」

選手村を視察した「東京オリンピック総点検野党合同チーム」

立憲民主党などによる「東京オリンピック総点検野党合同チーム」は12日、プレオープンを13日に迎える東京・晴海トリトン内の選手村を視察した。

同チームは東京五輪・パラリンピックの来日選手団が、外部との接触を遮断する「バブル方式」の行動に「穴がある」と指摘して政府に強く改善を求めたが、一切耳を貸さなかったという。立民の山井和則衆院議員(59)は「この後に及んでも、政府は野党からの再三の要請を拒否している。バブルの中にコロナ陽性の選手や濃厚接触者を入れるのは(安心安全な五輪と)矛盾しています」と怒りを隠さない。

緊急事態宣言下(来月22日まで)では、感染リスクが高いとみる飲酒の規制を強化するため、酒類を提供する飲食店に4度目の休業要請を行なっている。社民党の福島瑞穂代表(65)は、政府や組織委員会が選手村内での酒類持ち込みを許可した点について「政府は国民に『自粛! 自粛!』と言っておいて、一方で(五輪選手団の)民族大移動をさせて選手村で『お酒はどうぞ』はありませんよ。アンバランスで不合理だと私は思います」と批判した。

また、空港で陽性と判断された選手は、選手村の発熱外来に移動し、PCR検査を受けて陽性なら選手村外の隔離施設に移動するルールとなっている。だが、選手村内で五輪選手団の対応などにあたる日本人スタッフには、2度のワクチン接種を済まていないスタッフもいる。

この状況に対して、山井氏は「ワクチン接種は強制じゃないんで、100%受けろとは言いませんけども、受けたい人がワクチンを打てば3週間経った段階で、外国選手団を受け入れるのが、本来の〝おもてなし〟だったと感じました」と指摘。さらに福島氏も「選手村でクラスターが発生したら、密閉された中なので、ものすごく悲惨なことになる」と警鐘を鳴らした。

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