長崎県内3カ月ぶりステージ1 宿泊割引、佐世保も再開へ

 中村法道知事は12日の臨時会見で、長崎県内の新型コロナウイルス感染の広がりを5段階で示す独自のステージを13日から、県全域で最も低い「1(散発)」に引き下げると発表した。これまで佐世保市が「3(急増)」、その他は「2(漸増)」だった。「1」は4月15日以来3カ月ぶり。県民限定の県内宿泊割引キャンペーン「ふるさとで“心呼吸”の旅」は、適用を見送っていた佐世保市も15日から再開する。
 県によると、県内の新規感染者は11日から2日連続で確認されなかった。この数や病床使用率などステージ判断の6指標すべてが1週間「1」の水準を維持している。5月末から感染が拡大した佐世保市も改善。6月29日~7月5日の1週間で32人だった市内感染者数が、6~12日は7人と大幅に減り、全指標が「1」の水準に下がった。
 知事は「感染ゼロの日もあり、この1週間は新規感染者が12人と落ち着きを取り戻している」と述べ、県民の協力に感謝した。
 一方で、第2~4波は人の移動が活発化する夏休みや年末年始、大型連休に発生したと強調。夏休みや盆を控え、「再拡大を招かないように引き続き感染防止策の徹底を」と呼び掛けた。具体的には▽緊急事態宣言や、まん延防止等重点措置が出ている感染拡大地域との不要不急の往来自粛▽飲食は大人数を避け、なるべく普段一緒にいる人に限る-などを求めた。
 宿泊割引は佐世保市を除く20市町で1日から再開していた。15日以降、佐世保市民の利用や同市内宿泊施設にも適用する。14日午前10時から予約受け付けを開始する。
 県は12日付で県本土(長崎、佐世保県北、県央、県南の4医療圏)の専用病床確保のフェーズも「3」から「2」に引き下げた。ただ佐世保県北医療圏は宿泊療養者が一定数いるため、「3」に相当する39床を確保する。県本土の確保病床数は277床から128床に減った。

 


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