国際オリンピック委員会（ＩＯＣ）のトーマス・バッハ会長（６７）は１３日、東京・晴海の東京五輪・パラリンピック組織委員会を表敬訪問し、橋本聖子会長（５６）らと面会した。
８日に来日し、３日間の隔離期間を終えたバッハ会長はこの日の午後１時半に橋本会長と対峙。橋本会長から「ようこそお越しいただきました。今日こうしてリアルにお会いできることをとても楽しみにしておりました。様々な問題がありますけれども、日々連携を取りながら解決に向けて努力をしております」と歓迎の言葉を投げかけられると「ありがとうございます」と笑みを浮かべた。
開幕まで残り１０日に迫った東京大会について、バッハ会長は「ここまで準備の整った大会はない。しかもコロナ禍という非常に困難な状況で目覚ましい準備をなさった。皆様方、同僚の方々はこれだけの作業を成し遂げたとことで、本当に誇らしく思っておられるでしょう」と称えつつ、現在の心境について「私どもは全員、今アスリートのような気持ちです。皆様が素晴らしい準備をして、舞台が整った。そのステージ、舞台の上で実際にベストなパフォーマンスしをすることが残っている。ちょうど世界のアスリートたちが最後の努力をしているのと同じように、我々も残っている努力をしていかなければなりません」と話した。
国内ではいまだに五輪開催へ逆風が吹いている。特にＩＯＣへの反発は強いが、バッハ会長は「ＩＯＣは必ずや皆様方の脇に立って一緒に歩みます。行って見れば１つの船に我々はみんな乗ってるようなもの。全員で同じ目的地に向かってこぐという立場です」と語り、さらに日本国民に対しては「我々が常日頃から言っているのは、安全で安心な大会を目指そうと言うこと。これは万人にとってであり、アスリート、各国選手団、そして最も大事なのが日本の国民の安全です。日本の皆様も万全のコロナ対策に関しましては確信を持っていると思っております」と自信をのぞかせた。
橋本会長をはじめとした日本側の幹部を前に、最後は「ガンバリマショウ」と日本語で締めくくった。
なお、バッハ会長は１４日に菅義偉首相（７２）と面会し、１６日には広島を訪問する予定で調整している。
