新潟県三条市で9人が犠牲となった「平成16年7月新潟・福島豪雨」、17年目を迎え慰霊碑へ献花台が設置

13日午前、五十嵐川水害復興記念公園の慰霊碑を訪れる女性

新潟県三条市は13日、「平成16年7月新潟・福島豪雨」から17年を迎えるにあたり、同水害で犠牲となった9人の市民を偲ぶための献花台を五十嵐川水害復興記念公園に設置した。

平成16年7月、12日から13日を中心に、新潟県と福島県は大雨に見舞われ、中越地方の五十嵐川や刈谷田川などの堤防が決壊。水害により、1万棟を超える家屋浸水が浸水し、県内では15人が犠牲となった。

9人が犠牲となった三条市では、17年目を迎える今年も五十嵐川水害復興記念公園に献花台が設置。当時の堤防決壊時刻である13時15分には、滝沢亮市長らが慰霊碑を前に黙祷を捧げた。

五十嵐川水害復興記念公園

五十嵐川水害復興記念公園の慰霊碑

献花台が設置されて間もない9時30分頃、慰霊碑を訪れた市内の90歳代女性は「毎年この日になると手を合わせに来る。あの時のことを思い出すと、今生かされていることが本当にありがたいという想い」と話す。

そして女性は「いきなり家の中へ水が入ってきたことのことは忘れられない。(水害発生当時は)友人の家で内職をしていて、大急ぎで自宅へ帰ろうにも道路が冠水して歩けなかった。私の周りで亡くなった人はいなかったが、被害にあって工場をたたまざるを得なくなった人もいた」と当時を語った。

当時の様子を伝える石碑

公園内の祠

公園から見た五十嵐川。近年は災害の激甚化が危惧されるが、13日も三条市内は断続的なゲリラ豪雨に見舞われていた

© にいがた経済新聞