ブカヨ・サカ、ジェイドン・サンチョ、マーカス・ラッシュフォードの3人は、EURO2020決勝イタリア戦でPKを失敗したが、決して落胆してはいけない。バロンドーラーやゴールデンボーイ、さらにはアメリカの歌手まで、彼はいい仲間に恵まれているのだ。ここでは主要大会で起きた最も衝撃的なPKを紹介する。
痛恨のPK3人連続失敗に終わったイングランド…サウスゲート監督は選手を擁護「順番を決めた私の責任」
キリアン・エムバペ
今夏のEUROではPK戦がいかに残酷かを目の当たりにして来たが、スイス戦ではフランスのスターであるエムバペが犠牲となった。ラウンド16で5人目のキッカーを担当すると、GKヤン・ゾマーにセーブされフランス敗退が決定。エムバペは国民に向けて謝罪し、悔しさを滲ませた。
マルコ・ファン・バステン
その4年前、オランダのストライカーであるファン・バステンはEURO88優勝に貢献したヒーローだった。しかしEURO92準決勝デンマーク戦でPKを任された、ピーター・シュマイケルに止められてしまう。世界最高のフットボーラーと称えられた英雄だったが、この試合では心痛める瞬間となった。
デイビッド・ベッカム
舞台は2004年のポルトガルで、ホスト国との対戦では2-2の延長戦の末恐るべきPK戦が待っていた。最初に登場したイングランド代表主将ベッカムは、キックの瞬間に軸足がずれボールがあらぬ方向へ飛んでしまう。それまで主要大会で2度PKを外していたベッカムは、自身のキャリアにまた一つ数字増えた瞬間だった。
ロベルト・バッジオ
神々しいポニーテールは1994年のワールドカップで何度もチームの窮地を救った。すで大会5ゴールを決めていたバッジオは、PK戦で12ヤードから放つシュートは決して難しくないはずだった。しかしボールはバーを越えてしまい、ブラジルにトロフィーを献上。そしてバッジョは、「PKを外すことができるのは、PKを蹴る勇気を持った者だけだ」と現在まで語り継がれる名言を残した。
ダイアナ・ロス
1994年のワールドカップは、PK失敗で始まりPKで終わったというのは皮肉な話である。歌手のダイアナ・ロスは開会式でパフォーマンスを務めると、PKスポットに置いてあるボールを蹴り、劇的なゴールで派手に盛り上がる演出だった。ところがダイアナのシュートは枠を捉えきれず、会場がどよめく中別れたゴールの後ろのステージに駆け上がり、ヒット曲「I'm Coming Out」を歌い続けた。