執念で挑戦権をもぎ取った。全日本プロレスの13日・新木場1stRING大会で〝一人アンファンテリブル〟の芦野祥太郎(31)が、3冠ヘビー級王者のジェイク・リー(32)に完勝し、タイトル挑戦を確実にした。
当初、芦野は11日の大阪大会で石川修司と3冠王座への挑戦権を争うはずだった。だが、石川に新型コロナウイルスの陽性反応が出たため、挑戦者決定戦が消滅。悲願の3冠挑戦を果たすには、別の方法で権利をもぎ取るしかなかった。
そんな中、迎えたこの日は大チャンスだった。諏訪魔とのタッグでジェイク、土肥こうじ組と対戦。当然、芦野はジェイクの首を狙い襲い掛かる。試合は一進一退の攻防となり、ジェイク組のセコンド介入も辞さないラフ殺法で苦しむ展開になったが、諏訪魔との好連係でピンチを打開。さらに最後はジェイクと1対1の状況を作ると、飛び付き式の三角絞めを巧みに脱出してからアンクルロックで捕獲し、文句なしのギブアップを奪った。
勝ち誇る芦野は「ジェイク。これで文句ねえよな? 7月22日の後楽園ホール、3冠戦、答えはイエス、だろ?」と、当初石川との挑戦者決定戦の勝者が挑むはずだった大会でのタイトル戦を要求。さらに「歴史変えるぞ、オイ!」と吠えると、傍らの諏訪魔に「取った折には(初防衛戦の相手に)指名します」と予告することも忘れなかった。
一方、屈辱の負けを喫した黒き3冠王者は「芦野…、目障りだ。やってやるよ…」と怒りのコメント。これで、2人のタイトル戦が決定的となった。