大阪でワクチン接種に便乗「悪徳クリニック」出現! 公費7000円狙いで肝炎検査強要

吉村府知事は把握しているか…

大阪府の吉村洋文知事は13日、8月前半に国から各自治体に配分される新型コロナウイルスワクチンの割当量が減らされたことに苦言を呈した。記者団の取材に「大阪市では集団接種を閉鎖するなどワクチンが余っていない。国はもう少し実態を見てほしい」と述べた。

そんな中、早くワクチンを打ってもらいたいと願っている人々の心情を踏みにじるかのようなクリニックの存在が浮上した。

大阪市内の某クリニックでは、接種券を持つ大阪市民にワクチン接種を行っているが、9日にワクチン接種した女性は「早くワクチン接種したいから予約したんですけど、10分間の枠に100人くらい予約を入れていた。大雨の中、普通の歩道にスタッフの整理もなく、一般通行人の邪魔になりながら2時間近く待たされました」と憤る。

問題はここからだ。

「クリニックの人が『大阪市の肝炎ウイルスと風疹の抗体検査をセットで受けてもらいますので採血します。採血で気分が悪くなるような人には打てません。拒否するならワクチンは受けられません』と言うんです。結局、私は受けましたけど、後ろに並んでいた人は検査拒否して、実際に帰らされていた。後で市に確認したら『そんな指示はしていない』と言ってました。採血もワクチン接種もクリニック横の立体駐車場の入り口で実施するし、衛生的にも大丈夫なのか。医師の問診もないし、接種後は5分くらいで帰っていいと言われました」(同)

市は、肝炎などの検査を行う医療機関に補助を行っており、市政関係者は「もろもろの検査は本来、一定の条件を満たさないといけない。検査に自己負担はないが、公費から7000円程度が支出されるため、これを強制しているのであれば大問題」と指摘する。

また、大阪市の集団接種会場で勤務する関係者は「まず、10分の枠に100人はありえない。私のところでは1時間半で60人です。医師の問診も仕切られた個室でマンツーマンで行う。接種後も副反応を見るため15分待機が大原則です」と話している。

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