沖縄でデルタ株疑い急増で16人 コロナで5人死亡、83人感染(7月15日朝)

 沖縄県は14日、新型コロナウイルスの変異株のうち、感染力が強いとされるデルタ株の感染疑いが県内で新たに16人見つかったと発表した。県は金曜日に変異株の検査結果を発表しているが、デルタ株が急拡大しているとみられることから、途中経過で発表した。デルタ株への置き換わりが進めば、これまでにない感染拡大につながる恐れがあり、県は危機感を強めている。新規感染者は83人だった。80~90代の5人が亡くなったことも報告した。

 県によると、新たなデルタ株は5~10日に実施した行政検査で陽性が確認された64人の変異株検査で見つかった。感染者の地域別内訳は中部9人、南部2人、八重山3人。空港PCR検査で1人、希望者PCR検査で1人見つかっている。

 16人のうち、デルタ株陽性者と接触が分かっているのは1人、県外の人との接触が判明しているのは3人。その他は感染経路が分かっていない。

 デルタ株は6月24日に県内で初確認され、これまでに20人が確認されていた。累計の感染者は36人となった。県によると、死者や重症者は出ていない。県は飲食店や社会福祉施設のクラスター4件も報告した。

 米軍関係は11人の新規感染が判明した。内訳はキャンプ・キンザー6人、嘉手納基地2人、キャンプ・フォスター2人、キャンプ・ハンセン1人。県の問い合わせに対し、米軍は独立記念日での感染拡大を否定している。

 県によると、米軍関係の感染者に対する変異株検査は行われていない。県は県内での検査を提案しているが、米軍側から同意が得られていないという。

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