ペンキ塗りは面倒な作業でもありますが、ていねいに塗ってテクニックを使うことで、より良い仕上がりになるもの。
ペンキの塗り方ひとつで、これまでのアイテムがまったく違った表情を見せてくれます。
そこでこの記事では、DIY初心者の方がペンキ塗りで失敗しないよう、ぜひ覚えてほしいペンキの基本の塗り方や、100均のペンキを使った簡単な塗装テクニックをおさらい。さらにおすすめの100均ペンキについても、併せてご紹介します。
ニスやアクリル絵の具とは違う?そもそもペンキとは?
「ペンキ」というと、どんなものを想像するでしょうか。大きなハケを使って、外壁や広い範囲の塗装に使われる塗料をイメージする方も多いでしょう。
ペンキ=オイルペイントや合成樹脂調合ペイントのことで、植物油などで稀釈します。数ある塗料の中の1種類でしかありませんが、現在では認識が変化しており、「ペンキ=ハケやローラーを使って塗る塗料全般」という考えが一般的といわれています。
そのため、100均で売られている水性ニスもアクリル絵具も、すべてペンキに分類される場合が多いです。この記事でも、ペンキ=塗料全般を指して解説します。
100均で買えるペンキの種類
ペンキ=塗料全般といっても、塗料には屋内用や屋外用、エイジング加工用やガラス用などさまざまな種類があります。
ホームセンターに行けばたくさんのペンキに出会えますが、DIY初心者の方は、まずは安価で扱いやすい100均ペンキからチャレンジするのがおすすめ。
100均で入手できる「DIYに活用しやすいペンキ(塗料)」について見てみましょう。
(1)ミルクペイント
100均にはたくさんの水性ペンキが置かれています。中でも人気なのが、ダイソーの「ミルクペイント」です。白を混ぜたようなくすみ系カラーが豊富で、カントリー調やナチュラルインテリアによく合います。
(2)工作用水彩ペイント
はっきりと原色の濃い色を出したいなら、ダイソーの「水性ペイント」がおすすめです。
下地を隠すくらい濃い色つきをします。
木材に使うのであれば少し水で薄めて使用しましょう。色味はそのままに、木目の模様がきれいに出せますよ。
(3)アクリル絵の具
文房具コーナーに置いてあることが多いアクリル絵具は、普通の水彩絵具とは違ってプラスチックやガラスなど、つるつるした面にも色が乗りやすいです。
スマホカバーや小物入れなどのリメイクにおすすめします。
(4)水性ニス
どの100均でも見かけることの多い水性ニス。木材のみの使用ですが、木本来の風合いを生かした色付けが叶います。木材DIYで幅広く使えるため、初心者でなくても1つは持っておきたい塗料です。
ムラを作らない!ペンキをきれいに塗る方法
ペンキにムラができてしまうと、仕上がった時の見た目がイマイチな印象になってしまいます。
ムラをなくすには、ペンキを塗る基本の順番を覚えると良いですよ。
基本は横・縦・横の順にハケを動かしていきます。
塗るものに対して横にペンキを伸ばしたら、次は縦に伸ばし、最後にまた同じ方向で横に伸ばして完成です。
縁などのこまかい部分は細い筆を使って、広い面とペンキが被らないように塗りましょう。
DIYで使える!100均ペンキのテクニック
DIYでもう1ランク上の仕上がりにするために、ペンキ塗りのテクニックを使いましょう。
ペンキをそのまま塗るよりも、味のある作品になります。
(1)色を混ぜる
色を混ぜて使うことで、自分好みの絶妙な色を作れます。たとえば、水性ニスを塗った木材の上からペンキを塗れば、素の状態の木材に塗るのとは違った風合いを出すでしょう。ペンキ同士を組み合わせて、まったく新しい色を作るのも良い方法です。
(2)シャビーシック塗り
シャビーシックとは、ペンキが剥がれることによって年代を思わせるデザインです。実際にペンキを剥がさなくても、塗り方の工夫でシャビーシックを演出できます。
最初に塗ったペンキの上から、別の色のペンキを塗りましょう。この時、別の色のペンキはハケに少しつけるだけでOK。かすれるように塗ることで、シャビーシックな色塗りが完成します。
もっと簡単にシャビーシックを実現したい方は、ダイソーの「ミルクペイント」と「アンティークデザインメディウム」を組み合わせると良いですよ。
(3)サビ塗り
サビ塗りとは、金属やアイアン製品の塗装で使えるテクニックです。サビが発生させているかのように見せることで、素材の持つ無骨さ・かっこ良さを演出します。基本はベース塗料に黒や茶色を混ぜ、スポンジでぽんぽんとはたくだけ。サビが発生しやすそうな角や凸部分だけに塗ると、リアルに仕上がります。
(4)クラック加工(ひび割れ)
クラック加工とは、ひび割れ加工のこと。シャビーシックと同じように、経年変化を思わせるテクニックです。クラック加工は専用の塗料を使います。ダイソーで「クラッキングメディウム」という塗料が発売されているため、クラック加工をしたい方は活用しましょう。「アンティークデザインメディウム」と同じように、「ミルクペイント」の上から塗るだけでOKです。
ペンキの塗り方をマスターしよう
どれだけ立派なDIYをしても、ペンキの塗り方にムラや塗り残しがあると残念に見えてしまいます。逆に、ペンキの正しい塗り方を覚えるとテクニックの幅が広がり、色を塗り替えただけでも新鮮に見えるでしょう。
「なんとなく塗って終わり」になりがちなペンキですが、DIYでは大切な部分です。100均アイテムといった手軽な塗料を賢く使い、ワンランク上の作品に仕上げてみましょう。
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