電動アシスト自転車で重傷事故 被告に判決「過失は重大」 禁錮1年4月執行猶予3年

横浜地裁

 2020年11月、鎌倉市内の県道を自転車で走行中に赤信号を見過ごし、横断歩行中の女性に衝突して約7カ月の重傷を負わせたとして、重過失傷害罪に問われた同市、無職女性(39)の判決公判が15日、横浜地裁であった。景山太郎裁判官は「過失は重大。被害結果も重い」として禁錮1年4月、執行猶予3年(求刑禁錮1年4月)を言い渡した。

 事故は昨年11月16日の午後3時ごろ、JR北鎌倉駅にほど近い見通しの良い丁字路交差点で起きた。

 被告は電動アシスト自転車の後ろに次男を乗せ、幼稚園の体験学習から帰宅する途中だった。この日初めて自転車で通る道で、時速15キロほどで走行していた。

 一方、被害女性(65)は歩行者用のボタンを押し、青信号を確認して横断を開始。信号機は事故発生10秒前に黄信号、3秒前に赤信号になっていたとされる。

 被告が女性に気付いたのは、事故現場のわずか1メートル手前。ブレーキも間に合わず衝突した。転倒した被害女性は脳挫傷の大けがを負い、今もめまいや頭痛に悩まされ、将来的に高次機能障害が残る可能性があると診断されているという。

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