【横浜市長選】意向表明9人、過去最多出馬へ 再選挙の可能性も

横浜市庁舎

 任期満了に伴う横浜市長選(8月8日告示、22日投開票)への立候補の意向表明が15日で9人となった。20回目となる同選挙では過去に6人の出馬が最多だが、その数を上回る見通しだ。出馬者全員が当選に必要な法定得票(有効投票総数の4分の1)に届かない可能性も出てきた。全国首長選で7例目、うち政令指定都市では2例目にあたる再選挙も想定される。

 法定得票不足で再選挙となった事例は(1)1979年4月の千葉県富津市長選(2)92年2月の奈良県広陵町長選(3)2003年4月の北海道札幌市長選(4)07年4月の宮城県加美町長選(5)17年1月の鹿児島県西之表市長選(6)17年11月の千葉県市川市長選ーがある。

 政令市で初の札幌市は02年の横浜市長選が引き金だ。現職の桂信雄市長は北大同窓の高秀秀信市長とともに4選を目指す。しかし多選批判のあおりで高秀氏は敗北。桂氏は出馬を見送った。その結果、現職下で長年続いた自民、民主(当時)、公明党を軸とした与野党相乗り体制が崩れ、7氏による激戦となる。

 民主などの支援を受けた弁護士・上田文雄氏が1位となったが得票率は21%。無効票は5万票近くにおよび、有権者の迷いが反映されたとみられている。

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