〈スライドショーあり〉指導、交流の証し数多く レルヒ少佐と高田の友人たち、9月5日まで企画展 上越市立歴史博物館

 上越市本城町の市立歴史博物館で9月5日まで、企画展「レルヒ少佐と高田の友人たち」が開かれている。

 日本スキー発祥110年を記念した企画展。今年1月に日本スキー発祥記念館(同市大貫1)で実施した企画展を拡充して行っている。

 日本にスキーを伝えたオーストリア・ハンガリー帝国の軍人レルヒ少佐が、指導用に正しいスキーの姿勢を描いた画賛「シーハイル 可否」や、レルヒ少佐宛てに書かれた書簡、愛用の手帳など、レルヒ少佐の業績や人物像に迫る品を展示。レルヒ少佐と絵画を通じて友人関係にあった画家、片桐文邦の絵画など、高田滞在時に交流した人物に関わる資料や作品も多数展示している。

スキー滑走中の安全な姿勢を描いた画賛(絵画と添えられた文章)「シーハイル 可否」(右上)などレルヒ少佐による絵画や書などを展示

 レルヒ少佐は日本の軍隊の視察を目的に来日したが、軍事だけでなく、精神性や文化なども学び取ろうとした。高田滞在は約1年と長くはなかったが、軍人だけでなく多くの民間人と交流し、高田にスキーが根付くことにもつながった。学芸員の荒川将さんは「レルヒ少佐と高田の人がどう関わったか、相互関係を知ってほしい」と話している。

 17日と8月7日には学芸員による展示解説会が行われる。時間はいずれも午前11時から正午まで。

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