【オールスター】原監督 ヤクルト・中村に執念の犠打サイン「あそこが勝利の分岐になった」

ベンチの原監督はヤクルト・中村(右)にバントのサイン

「マイナビオールスターゲーム2021」第1戦(16日、メットライフ)は巨人・原辰徳監督(62)が率いる全セが5―4で制した。

同点で迎えた9回、全セは無死一、二塁でヤクルト・中村に犠打のサインを出した。オールスターでは珍しい策に球場がどよめいたが、中村がしっかり決めた。全パを率いるソフトバンク・工藤監督も申告敬遠で対抗したが、二死満塁から阪神・中野が押し出し四球を選び、接戦をモノにした。

原監督は「根底にあるのは、忘れてはいけないことは勝利を目的とするということだけを伝えて。それが中村くんがああいう形でね、犠牲心を持ちながら送りバントをしたと。あそこが勝利の分岐になったのかなと思います」とうなずいた。

セ・ファンをもっとも喜ばせるのはパ・リーグからの白星。2年ぶり球宴に原監督は「いろいろ厳しい世の中ではありますけれども、やっぱり野球界というのはですね、ファンあってのプロ野球であると。その期待に応えるべく、われわれもコロナとも戦い、そして前に進んでいくということを強くまた思いました」と決意を新たにした。

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