【オールスター】阪神・中野の初球宴は「フワフワ」 決勝の押し出し四球をゲット

押し出しの四球を選んだ中野拓夢

初球宴はジェットコースターのような浮き沈みの激しい一日も、最後は決勝打点をもぎ取った。新人ながら初出場の阪神・中野拓夢(25)が、全セの一員として途中出場で勝利に貢献した。

この日は7回裏の遊撃守備から登場。全パの2人目の打者・中村(西武)の三遊間へのゴロを軽快に処理して、最初のプレーを終えたまでは快調な滑りだしだった。だが、その後、二死一、二塁で荻野(ロッテ)の三遊間への打球を捕球後、二塁への送球が悪送球に。二走が生還し、4―4の同点に追いつかれる手痛い失策を演出してしまった。

そんな中野に〝汚名返上〟のチャンスが回ってきたのが、同点のまま迎えた9回二死満塁の球宴初打席。全パ・益田に対し、3球目までに追い込まれたが、フルカウントまで持ち込み8球目を選んで、決勝の押し出し四球をゲット。

「フワフワした気持ちで振りにいくことができず、結果的には決勝点になったのでそれはよかったかなと思います」と初々しく振り返った。

17日の第2戦の舞台・楽天生命パークは、東北福祉大時代に慣れ親しんだ球場でもあり、故郷の山形からは両親も観戦にかけつける予定。凱旋舞台はスタメンも予定されており「きょうの菊池さんみたいな4安打は難しかもしれないですけど(笑)、両親の前で活躍している姿を見せられればいいな思います」と2年前の近本に続く、ルーキ―選手でのMVP獲得を狙う。

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