韓国でキムチ輸入が急減 「中国の裸漬けキムチ」動画で消費者委縮か

韓国のキムチ輸入量が3カ月連続で減少した。これは去る3月に発生した「中国の裸漬け白菜」騒動によって輸入キムチへの忌避減少が起きたものとみられる。

16日、韓国農林畜産食品部によると、6月のキムチ輸入量は前年同月比5,000t減の1万7906tとなった。

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今年1〜3月の平均キムチ輸入量は2万2647tで、前年同期の輸入量の2万1783tに比べて増えていた。特に3月には2万5248tと、昨年の同じ期間に比べて24.1%増加した。しかし、4月からは1万8078tで7.2%(1400t)減少したのに続き、5月には2万1148tで13.2%(3200t)へと減少した。先月には、1万7906tに21.8%(5000t)減り、減少幅が徐々に広がる結果を見せた。

このような現象の原因は、去る3月に中国のキムチ工場で従業員が裸で白菜を漬ける姿が収められた「中国裸漬け白菜」(중국 알몸 절임배추)報道が挙げられる。

バク・ギファン韓国農村経済研究院研究員は、「今年上半期にキムチの輸入が減少したのは、昨年のコロナウイルス感染症発生の影響で減少したものとは異なる現象」であるとし、「今年3月、中国産の漬物白菜の動画報道後、消費者による衛生と安全性への懸念が大きくなり、外食店で提供されている輸入キムチを避ける現象が出ている」と述べた。

確認の結果、該当の動画の中で漬けられていた白菜は、韓国に輸入されるキムチの原材料ではないと判明したが、中国産白菜キムチの懸念は依然として続く状態だ。パク研究員は「下半期にもコロナの影響と輸入キムチの安全性に対する消費者の否定的な認識が持続され、当分の間、キムチの輸入は尾を引くと思われる」と述べた。

このように、キムチの輸入が減る状況で、輸入キムチの主な消費場所である外食店では、国産キムチ「自律表示」を行う店が増えている。国産キムチの自律表示とは、国産キムチ自律表示委員会が100%国産材料で作ったキムチを使用している飲食店などを認証する制度だ。

現在5262カ所の店舗が参加しており、3月以降の認証参加が増加している傾向にある。一方、国産キムチの輸出は昨年過去最高を記録しており、今年上半期の輸出量は2万2000t、輸出額は8700万ドルで、前年同期比でそれぞれ9.3%、20.1%増加した。

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