【追う!マイ・カナガワ】ワクチン接種どう進めたら? 「都市部を重点的に」が半数

 新型コロナウイルスによる緊急事態宣言下での五輪開幕が近づく中、高齢者以外のワクチン接種はまだ十分に進んでいない。今後のワクチン接種の進め方について、神奈川新聞「追う! マイ・カナガワ」取材班が「マイカナ友だち」を対象にアンケートを行ったところ、「都市部などを重点的に進めるべき」とする声がほぼ半数を占めた一方、「全国一律で」も約3割と意見が分かれた。

■全国一律」も3割

 アンケートは9~12日に実施。回答者405人のうち、「感染者が多い都市部を重点的に進めるべき」が191人、「全国一律で」が110人、「どちらともいえない」が82人だった。

 「都市部を重点的に」を選んだ理由では、人口密度が高く感染リスクが高いことや、地方への感染拡大を防げるといった意見が多く、「五輪を控えているなら都心から(感染拡大を)抑えた方が良い」(小田原市の72歳無職女性)などの声が上がった。

 葉山町の無職男性(65)は「そもそもこの段階でワクチンが十分でないことに不満を感じる」と供給不足への憤りもみせ、「足りないなら感染拡大地域を重点的に」と訴えた。

 「全国一律で」を選んだ横浜市緑区の主婦(63)は「観光や出張などであちこち移動するのだから全国一律じゃないと意味がない」と回答した。

■将来の安全性に懸念も
 また、ワクチン未接種と回答した259人のうち、接種を「希望している」が162人、「希望していない」が40人、「まだ決めていない」が57人だった。

 希望する理由には、「エッセンシャルワーカーで人と接する機会が多い」(川崎市麻生区の50代女性公務員)など仕事上ワクチン接種が必要とした人も多く、希望しないとした横浜市青葉区の男子高校生(17)は「何十年後の副作用があるかどうかを確認するすべがない」と不安を吐露した。ほかにも接種後の死亡例があることや、ワクチンの開発期間が短いことなどから安全性を懸念する声もあった。

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