【東京五輪】「バッハ歓迎会」約1時間半で終了 会場前は抗議デモ隊と警察官で“密”状態に

会場を後にするIOC・バッハ会長(右奥)

国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長(67)らを招いた組織委員会の歓迎会が18日、東京・迎賓館赤坂離宮で行われた。

橋本聖子会長が主催したIOC関係者の歓迎会には、菅義偉首相や小池百合子都知事、森喜朗氏ら約40人が出席。飲食こそ取りやめとなったものの、緊急事態宣言下での大人数の会合には批判が噴出していた。

歓迎会の開始とほぼ同時刻から、迎賓館前には約35名の抗議デモ隊が集結。50人を超える警察官により厳戒な警備体制がしかれ、皮肉にも歓迎会出席人数をはるかに超える密な状態の中で「不要不急のパーティーを辞めろ」「私たちは歓迎しない」「ふざけたパーティーを中止しろ」「五輪は中止」といった反対の声が上がった。

そんな外の喧騒をヨソに、歓迎会開始から約1時間半後の19時33分にバッハ会長を乗せた車は迎賓館をさっそうと後にした。その後もバスの中から報道陣にノンキに手を振るIOC関係者をはじめ、続々と出席者が帰路につき、19時45分までに全員が撤収。一方でデモ隊の一部は20時を過ぎても帰ろうとせず、警察官も残業を余儀なくされた。結局、大義なき歓迎会の強行により、多くの人間が緊急事態宣言化の夜間の街を外出するハメになった…。

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